2050年までに人と機械が融合!ムーンショット計画の怖い話

2050年までに人は機械と融合し、身体や脳といった制約から解放される……これが現在日本で進められているムーンショット計画です。

AIやロボットが発達し、たしかにSFのようなテクノロジーまで開発されている現代ですが、さすがにこれは夢物語……都市伝説のような気がしますよね。

でもムーンショット計画は、都市伝説などではありません。本気でこの計画を実現するために、内閣府は2020年1月に「ムーンショット目標」を発表しています

さらに2020年5月には、ムーンショット計画を実現させるためのスーパーシティ法案を可決。新型コロナウイルスの流行下におけるキャッシュレスやテレワークといった「新しい生活様式」もまた、ムーンショット計画を後押しする結果になっています。なんだか少しだけ、怖くありませんか…?

今回は内閣府が発表したムーンショット計画(目標)の怖い話、そしてその足がかりとなる「スーパーシティ法」について紹介します。

内閣府が発表したムーンショット計画の6つの目標とは?

量子脳ビット

2020年1月下旬に内閣府が発表したムーンショット計画(目標)の正式名称は、「ムーンショット型研究開発制度」です。

ムーンショットとは、「従来の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発」のことで、技術革新を用いて、2050までに以下の6つの目標を実現すると発表しました。

  1. 2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
  2. 2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現
  3. 2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現
  4. 2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現
  5. 2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出
  6. 2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現

出典内閣府公式ホームページ

ムーンショット計画:第1の目標

出典:内閣府公式ホームページ

まず1つ目の目標からして、なにを言っているのか理解が追いつきません。

1つ目の目標は内閣府の資料によると、「複数の人が遠隔操作する多数のアバターとロボットを組み合わせることによって、大規模で複雑なタスクを実行するための技術を開発し、その運用等に必要な基盤を構築」することを目指しているようです。

具体的には2030年までに、「1つのタスクに対して、1人で10体以上のアバターを、アバター1体の場合と同等の速度、精度で操作できる技術を開発し、その運用等に必要な基盤を構築する」といいます。

ゲームの世界では、今でも自分の分身となる「アバター」を電子データで作成できますよね?

このアバターを物理的なロボット複数体作成し、さらに自分本体と接続することで、そのロボットが自分の代わりに働いたり、娯楽を楽しむことができるといいます。おそらく視覚や触角といった感覚もアバターと共有されて、本人はアバターの体験を追体験できるのでしょう。

これが「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会」というわけです。

まるで漫画『攻殻機動隊』の世界ですよね。このムーンショット計画は都市伝説でもなんでもなく、日本の内閣府が本気で進めているというのですから驚きです。

この社会が実現すれば、足が不自由な人も山登りを楽しみ、家で寝ながら仕事をこなすことも可能になります。少子高齢化社会による労働力不足だって問題になりません。

SFの世界はもはや、未来の世界ではないのです。しかし同時に、ムーンショットを怖いと感じる人も多いでしょう。

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新型コロナウイルスがムーンショット計画を後押し?【怖い話】

人と機械が融合するムーンショット計画ですが、「そもそも技術的にそんなことが可能なのか?」と疑問に思う人も多いでしょう。

しかしたとえばスウェーデンでは、すでに数千人がマイクロチップを体内に埋め込んでいます

玄関や車の開錠、さらには公共交通機関の料金の支払いなどを、鍵やサイフを取り出す必要なく行えるのです。日本で現金だ電子マネーだと言っているうちに、北欧ではマイクロチップで支払いをしているのですから、日本政府が技術革新の急務を目指すのもわかりますよね。

動物実験では、ネズミの脳波を検出して(つまり念じることで)ロボットを操作する技術がすでに実現しています。人間がロボット(アバター)を操作するのは、夢物語ではないのです。なんだか怖い話ですが……。

さらに2020年5月現在、新型コロナウイルスの流行により、キャッシュレスやテレワークといった「新しい生活様式」が推奨され、コロナ前とコロナ後で社会はすっかり変わってしまうといわれています。

このコロナ禍が、偶然にもムーンショット計画を後押しする結果になっているという都市伝説(怖い話)があります。

家にいながら社会生活を実施し、現金を介さずに売買をすることなどに慣れることで、ムーンショット型社会への拒否感・ネガティブイメージを薄れさせているのですね。

スーパーシティ法案はムーンショット計画の実験?【怖い話】

2020年5月27日、通称「スーパーシティ法案」が参院本会議で自民、公明、維新などの賛成多数により可決されました。

スーパーシティとは「生活全般をスマート化した都市」のことで、自動運転や完全キャッシュレス決済、ドローン配送、遠隔教育や遠隔医療などが完全配備された未来都市を実現させるといいます。

スーパーシティは、ムーンショット計画の実験だといわれています。

ムーンショット計画は日本全体の話ですが、スーパーシティはそれを1つの都市で先駆的に行おうというのですね。

スマート都市に住むと人はどんな行動をするのか? セキュリティに不備はないのか? 経済は順調に回るのか? ……といった実験がなされるのでしょう。

実験というと怖い話ですが、スーパーシティがうまくいけば、ムーンショット計画はどんどん進められていくと思われます。

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コロナ禍で大変な現状ですが、SFのような世界がこれから実現されるとなると、ワクワクしてきますよね。

ですが同時に、最新技術には危険や不安もつきもの。怖いと思う人がたくさんいるのも当然です。コチラの記事では、AIやビッグデータの怖い話を紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

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    神話に魔法、UMAにUFO、超能力に超古代史、最新科学に都市伝説まで、オカルトならなんでもござれのWebライター。「日々にロマンを。毎日を豊かに。日常を非日常に」をテーマに書いています。学生時代の専攻は民俗学。