プチエンジェル事件とは、2003年7月に東京都赤坂にあるマンションで発生した、誘拐・監禁事件です。「プチエンジェル」とは犯人が経営していた未成年デートクラブの名前です。
犯人は女子高生をスカウトに使い渋谷や新宿で少女を勧誘させ、男性客に紹介して利益を上げていました。2003年7月13日、犯人の男は小学六年生の少女四人に「1万円あげるから掃除を手伝って欲しい」と声をかけ、赤坂にあるウィークリーマンションに連れ込みます。マンションに付くと少女たちは目隠しと手錠をされ、逃げられないように手錠には鉄アレイやポリタンクなどの重しが付けられました。その後、犯人は別室で七輪による練炭自殺を図り死亡しました。何とか手錠を外して逃げ出した少女のひとりが助けを呼び、最終的には他の少女たちも無事救出されています。この事件を受け警察は渋谷で大規模な補導を行い、最終的には1500人以上の少年少女が補導されました。しかし、犯人が練炭自殺に用いた空間密封用のビニールが溶けてしまい死ねるはずがないのに死亡していたという点や、回収された2000人以上の売春顧客リストの多くが架空の人物であったことを理由に警察が最後までリストを捜査しなかった点、結局犯人の動機もわかっていないという点などから収束後も謎の事件となっています。