※これはかつて、店舗従業員が店内で女性客を拉致した『ペッパーランチ事件』に関する記事の【パート3】です。本記事をお読みになる前に、ぜひとも【パート1~2】をお読みください。
【事件】鬼畜の所業!『ペッパーランチ事件』の全貌とは -1-
【事件】鬼畜の所業!『ペッパーランチ事件』の全貌とは -2-
『ペッパーランチ事件』 解説
事件前の北山 大輔について
主犯である北山 大輔は衝動的に犯行に及んだのではなく、随分と前から強姦・監禁の計画を立てていた―。
北山は日頃から浪速区(大阪)を車で走り、ターゲットにできそうな女性を物色していた。しかし、これが犯行の実行に無理があったり、ターゲットを見つける上で効率的でないため、女性客を店に閉じ込めるという本事件の犯行を思い付く。
そのために北山は、ペッパーランチを運営していた(当時)株式会社ペッパーフードサービスの社員で一度は店長に就任したのにも関わらず、すぐに退職。同社とフランチャイズ契約を結び、好き放題できる”自分の店”を手にした。
その後、北山と三宅は強姦・監禁部屋となる貸しガレージや拘束具など、犯行の準備を整える。そして来店する女性客を物色、犯行のタイミングを窺っていた。
北山の店は若い女性が多かったという。これに北山と三宅は、日頃犯行への欲求を高めていたという。
事件の発生時 北山と三宅の行動について
事件発生時、犯行を行った北山 大輔と三宅 正信は女性客を店内に閉じ込めた上で脅し、大量の睡眠薬を無理やり飲ませて昏睡状態にしている。その後、被害女性の携帯電話を奪い、来店前に誰と連絡を取っていたかを確認するためにメールや通話履歴をチェックした。さらに、携帯電話のGPS機能による被害女性の所在の特定を恐れ、これをその場で破壊している。
こうして、北山と三宅は「監禁・強姦部屋」であったガレージにこの女性を拉致したのである。
北山と三宅は被害女性の携帯電話を破壊しているが、これは先述のとおり、携帯が発するGPS情報を警察にキャッチされることを回避するためである。
このとき北山と三宅は端からこの被害女性を長期間監禁するつもりであったことがいえる。それもそのはずで、北山と三宅の身元は”ペッパーランチの従業員”ということでこの被害女性にバレてしまっている。顔も見られていたはずであるから長期間の監禁はもちろん、ゆくゆくは殺害するつもりであったことは間違いない。事実、北山と三宅はその後の取り調べで「女性を解放せずに囲っておくつもりだった」と供述している。
ちなみに貸しガレージ内で被害女性を強姦後、三宅はその足で貸しガレージのオーナーに4か月分の賃料を先払いしに行っている(被害女性から奪った金で払った)。となれば、少なくとも4か月は被害女性を監禁しておくつもりだったと考えられる。
事件当時の2007年は、まだスマートフォンが一般的ではなかった。当時はいわゆるガラケーのユーザーが未だ多くいた時代。
ちなみに、現在ではすっかり一般化したコミュニケーションツールのLINEであるが、この当時はまだ存在していない。連絡は専らメールの時代である。
事件の発覚について
この事件は2人の犯人が逮捕されたということで、いわゆる「解決済み」の事件である。それでは、どのようにしてこの陰惨な事件が明るみになったのか―。
被害女性は北山と三宅によって、拉致現場となる店舗からおよそ40km離れたガレージまで連れ去られた。女性はそこで強姦される。
北山と三宅は女性を強姦後、この女性をガレージ内に監禁したまま帰宅している。これはこの後に2人とも出勤を控えていたためである。
ここで整理
【5月9日】
午前1時頃 北山と三宅が女性客を店舗から拉致
3時~4時頃(推察) ガレージ到着、強姦
6時~8時(推察) 北山、三宅は帰宅
9時30分頃 被害女性がガレージから脱出
夜から 北山、三宅は勤務あり(予定)
勤務終了後(翌10日未明に勤務終了か) 再びガレージへ行き、監禁している女性を強姦(予定)
その日の夜に勤務を控えていた北山と三宅。女性を全裸の状態で手足を縛ったまま監禁し、2人は一旦帰宅。
北山と三宅がその場を去った後、このとき近くにいた人がガレージ内から聞こえる女性の声に気が付く。ところが外側からは鍵がかけられているために開かず。そこへ別の人がやってきて、内部からのシャッターの開け方を女性に教え、女性はガレージから脱出。
本記事筆者 テンペ・ワゾウスキによるこの事件のさらなる解説は【パート4】にて。