オカルトオンラインではこれまでに日本のピラミッドや青森県のキリストの墓といった、日本の超古代史に関するお話を紹介してきました。
そんな日本のピラミッドやキリストの墓が発見されたきっかけは、『竹内文書(たけうちもんじょ)』という古文書にあることは知っていますか?
『竹内文書』によれば日本人はムー大陸の子孫で、超古代文明が存在する世界の中心だったというのです。キリストも釈迦も日本に来て天皇に仕えたのだとか……。
『竹内文書』に書かれた奇想天外な歴史は果たして真実なのか? 徹底追求していきます。
日本人はムー大陸の子孫?『竹内文書』とは
『竹内文書』とは竹内巨麿(たけのうちきよまろ)という人の家に代々伝わってきたとされる膨大な古文書で、竹内巨麿が昭和前期に開いた新興宗教「皇祖皇太神宮天津教」の聖典です。
正式名称は『竹内太古史』で、他にも『竹内文献』、『天津教文書』、『磯原文書』とも呼びます。
聖典というと宗教の戒律を書いたようなものと思うかもしれませんが、神話という方が近く、日本神話には載っていない日本の本当の歴史を記した書物だとされています。
そんな『竹内文書』の内容をわかりやすく要約すると……
- 日本人は伝説のムー大陸(ムー文明)の人々の子孫
- ムー大陸沈没後も、日本は世界の中心だった
- 古代日本はピラミッドやヒヒイロカネ(ムー大陸の特殊な金属)、天の浮舟(UFO)などのハイテクノロジーを有する超古代文明
- 釈迦やモーセ、キリストといった大宗教の教祖は皆日本に来て、天皇に仕え、英知を学んだ
- モーセの十戒は実は表十戒であり、裏十戒・真十戒を含む原文の記された石は天津教が所有しており、モーセの墓も石川県の宝達志水町にある
- ゴルゴダの丘で処刑されたキリストは影武者で、本当のキリストは日本に渡来し一生を終えた。青森県にキリストの墓がある
- 現在の天皇家(大和朝廷)は「神倭朝(かむやまとちょう)」といい、それ以前に「上古25代」とそれに続く「不合朝(あえずちょう)73代」があり(この73代目が日本神話上で初代天皇とされている神武天皇)、さらにそれ以前には「天神7代」があった
……などなど、ロマンがありながらもあまりにも荒唐無稽な話のオンパレードなんです。
『竹内文書』は偽書?本物?わかりやすく紹介
『竹内文書』のように歴史学界や神話学界では認められていない、正史とは異なる歴史を伝える古文書を「古史古伝(こしこでん)」と呼びます。オカルトオンラインでも紹介した『東日流外三郡誌』や『ホツマツタヱ』などが有名ですが、預言書『日月神示』なども古史古伝に含まれることがあります。
そんな古史古伝上でも『竹内文書』はもっともトンデモな内容で、現代では正史か偽書かを論ずる以前の状態。今でもその内容を信じているのは天津教の信者くらいでしょう。
竹内巨麿は1910年に『竹内文書』を公表し天津教を開きましたが、1936年に不敬罪および詐欺罪によって逮捕されます(天津教弾圧事件)。
その後、戦後には科学的な調査も行われ、古文書ではなく近代の紙だということがわかり、『竹内文書』は偽書だと確定しました。
おそらくは自分が興した宗教の格を高めるために、架空の神話を想像したのでしょう。
『竹内文書』には真実も含まれている!?
『竹内文書』が偽書だと確定したのですから、当然そこに書かれている歴史も創作……と普通は思ってしまうのですが、ことはそう簡単ではありません。
なんと冒頭でも紹介したように、『竹内文書』に書いてあったとおりに青森県の戸来村からキリストの墓が、そして日本全国各地から古代のピラミッドが見つかったのです。
次回は、すべて創作とは言い切れない『竹内文書』の信憑性について解説します。興味をもった方はぜひご覧ください。
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