青森県八戸市にある「カローラ山荘」という廃墟を知っていますか?
山奥にある精神病患者の療養・隔離施設の跡地です。心霊スポット好きのあいだでは有名で、あの人気YouTuberのはじめしゃちょーも訪れたとか。
ここでは精神病患者が日常的に虐待を受け、敷地内には死体が埋められており、彼らの幽霊が出没するという噂があります。
また園内には宗教的な石像がいくつも立ち並び、そのため「本当は宗教施設だったのでは?」とも言われています。
今回は青森県八戸市のカローラ山荘の歴史を紹介し、本当に心霊スポットなのか、その真相をさぐります。
青森県八戸市の心霊スポット「カローラ山荘」には精神病患者の霊が出る?
先に書いた通り、カローラ山荘は青森県八戸市の山奥にある廃墟です。
精神病患者のための療養・隔離施設の跡地なのですが、この山荘では、おぞましい噂が語られています。
精神病患者が日常的に虐待を受け、中には死亡した者もいるというのです。家族の同意を得て、患者を殺したこともあったといわれ、近くの森には、その死体がいくつも埋められているといいます。
実際に廃墟に行くと、窓には鉄格子がなされ、外から木板を打ちつけれれているところもあります。暴れる患者を閉じ込めていたのでしょうか?
こういった理由から、カローラ山荘には死亡した患者たちの霊が出没するといわれ、心霊スポットとして有名になりました。あの人気YouTuberのはじめしゃちょーも訪れたことがあり、「誰もいないはずなのに声が聞こえた」と語っています。
カローラ山荘の心霊体験には他に次のようなものがあります。
- 鉄格子の奥に人の顔が見える 誰かの声が聞こえる
- 夜になると亡くなった患者の死体が土中からよみがえる
- 「ジェットババァ」というカマを持った老婆の霊が追いかけてくる
- 呪いによって不治の病に感染する
どれも恐ろしいですね。とくに最後の「不治の病に感染する」なんて、事実なら心霊抜きに行きたくありません。
これは一時期、カローラ山荘に行く途中の道に、「この先感染症に感染する恐れあり」と書かれた看板があったからだと思われます。噂によれば、森に遺体を埋めすぎて感染症が発生したというのです。
【謎の像と由来】青森県八戸市のカローラ山荘は宗教施設?
【東北遠征 青森編】
隔離施設の山荘廃墟①ここは精神病患者の治療のために作られた隔離施設で、施設の名前の由来がインド語からきていることから宗教が絡んでいるいう噂がある。
敷地内には多くの銅像やオブジェが草木に埋もれるようにして残されていました。 pic.twitter.com/MklSBU2yae
— 漂流テレサ【廃墟闊歩】 (@HyoRyu_Tansaku) June 28, 2019
カローラ山荘にまつわる噂はこれだけではありません。
園内には複数の像がいくつも立っているのですが、これが不気味不気味。お釈迦様や鬼、首なし地蔵、ゾウなど、いかにもいわくありげで、昼間に行ってもゾッとすること間違いありません。
これらは実はすべて、インドの宗教オブジェなんですね。インド仏教では、ゾウの神様が有名です。
さらに「カローラ山荘」という名前も、「迦楼羅(カルラ)」というインドの神様からきており、そのため「迦楼羅山荘」とも呼ばれます。
こういった理由から、「精神病の施設というのは建前で、インドの新興宗教団体が運営する宗教施設なのではないか?」とも噂されました。
しかし、これらの精神病患者への虐待や殺人、まして宗教施設などという噂はすべて事実無根のデマです。
次からはカローラ山荘の歴史と、その正体をお話します。
【心霊スポット?】カローラ山荘の歴史と正体
カローラ山荘には、実は半世紀以上もの歴史があります。
創立は1964年。精神科医の千葉氏によって、精神病の医療施設として開かれました。
千葉氏は、現在青森県で最も規模の大きい精神病院「青南病院」の創立者として有名な、非常に評判のいい医者でした。
当時の精神病の治療といえば、とにかく薬を大量に投与するしかなく、その副作用として精神や肉体を壊した者も数多くいたといいます。
そこで千葉氏は、そんな精神病界に風穴を開けるべく、「芸術療法・作業療法・生活療法」を基本にした薬に頼らない治療をはじめます。そのために作られたのが、カローラ山荘でした。
インド仏教による芸術(ダンスやヨガ)には精神を開放し、精神病の症状を改善させる効能が知られていました。
今でこそ壊れかけて不気味な宗教的なオブジェも、すべて芸術療法のために作られた意味のあるものでした。
千葉氏の目指した芸術療法は評判を呼び、NHKや多くの本でも紹介されました。ミュージシャンの喜多郎氏や舞踏家の石井満隆氏などの芸術家も訪れ、インスピレーションを得たといいます。
もちろん虐待や殺人などの事件もありませんし、感染症が発生したこともありません。
千葉氏の死後は治療施設として使われることはなくなり、やがて廃墟になってしまいました。
おそらくは山奥に建てられた精神病患者の施設という情報から、隔離や虐待、虐殺といった根も葉もない噂が生まれてしまったのでしょう。まぁ実際、捨てられた石像はなにも知らない人が見たら、だれもが不気味に感じるとは思いますが……。
ちなみに心霊スポットマニアやYouTuberが多く訪れたことで、このカローラ山荘は現在は取り壊され、立ち入りも禁じられています。
不法侵入になるので、行くことは絶対にやめましょう。
今回は心霊スポットとして有名な青森県の廃墟、カローラ山荘について紹介しました。しかし噂にあるようなおぞましい歴史や事件はなく、すべて事実無根のデマでした。当然、霊も現れないと思われます。
とはいえ青森県には、不思議な歴史や恐ろしい風習がいくつも残っているのも事実です。
子殺しや人肉食の風習が残る「わらす河原」や、「キリストの墓」があるという伝説、村人が全滅した歴史を持つ心霊スポット「久遠寺」、200人近くの人が行方不明になった「八甲田山」などはオカルトマニアには有名ですよね。どれもオカルトオンラインでくわしく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
cialis dosage
cheap cialis online
cialis 2.5 mg
cialis 5 mg