【世にも奇妙な物語】トラウマNo.1回「懲役30日」とは?実際の時間と体感時間の違いが恐ろしい…

「世にも奇妙な物語」を観たことがありますか?

その名の通り、怖い話や奇妙な話がドラマ仕立てで繰り広げられる番組です。

その中でもトラウマ回ナンバーワンとの呼び声高い「懲役30日」という話がとても興味深いので、紹介していきます。

懲役30日のあらすじ

懲役30日のあらすじを、ざっと説明します。

懲役30日

死刑制度の廃止された未来で、7人もの人を殺した男が逮捕された。弁護士いわく終身刑は免れないとのことだったが、実際男に出された判決はたったの「懲役30日」というものだった。男はその後、連れていかれた独房のベッドで薬を投与され、眠った。

男は「たった30日我慢すれば…」と考えていたが、翌日からは地獄のような日々が続いた。炎天下の屋外で、鎖につながれたままずっと立っていろというのだ。看守は目の前でおいしそうに水を飲み、とうとう30日目というとき、男は電気椅子に座らされる。

そこで男は「懲役30日」とは死刑のことだったのだと聞かされる。「死刑は廃止されたはずだ。殺さないでくれ」と懇願したが、看守は非情にも電気椅子のスイッチを入れた。

男は目を覚ますと、独房のベッドにいた。自分が生きており、懲役30日が終わったのかと一時は安堵したが、側にいる医師から衝撃の事実を告げられる。なんとまだ独房に入ってから5分しかたっていなかったのだ。男は投与された薬によって、5分間で30日分の地獄を味わせられていた。

30日の地獄で5分間、つまり男にとっては実質720年間もの間地獄を味わうこととなる。これこそが「懲役30日」だったのだ。

医師は男を見て言った。「さあ、続きを始めようか。君にはあと29日と23時間55分の地獄が待っている」

30日後、男の出所を待つひとりの女がいた。しかし、刑務所から出てきたのは痩せこけ、白髪の老人となった男だった。女は老人を男だと気づかず、男の出所を待ち続けるのだった…

体感時間と実際の時間の違い

懲役30日」で、男が感じた30日間の苦痛。しかし実際には5分しかたっていませんでした。

それは投与された特殊な薬によるものでしたが、これは普段の私たちの生活でも当てはまる部分があります。

何時間寝ても寝た気がしない…

仕事や勉強を日々頑張っていると、疲れがたまってきます。

そんなとき、しっかり寝たはずなのに朝起きると「全然寝た気がしない…」と思って起きることはありませんか?

寝ている間は無意識ですが、実際の時間の経過と体感している時間の感覚が違っていることがあります

反対に、ほんの30分の仮眠でも夢の中でいろんな経験をして、実際の時間のほうが短く感じることもあると思います。

ジャネーの法則

実際の時間の経過と体感時間の違いについて、「ジャネーの法則」というものがあります。

19世紀のフランスの哲学者であるジャネーが発案した法則で、簡単にいうと「歳をとればとるほど時間は早く流れると感じる」ということです。

これは年齢に対して1カ月や1年の割合が大きいからだといわれています。

例えば5歳児にとって1年は人生の5分の1。

しかし50歳の人にとっては1年は50分の1です。

こういった時間の重みの違いが、体感時間にも表れるのです。

20年で人生の半分が終わる?

ジャネーの法則によると、0歳~19歳までの20年間と20歳~80歳までの60年間の体感時間は一緒だとされています。

ということは、体感的には20歳ですでに人生の折り返し地点に来てしまっているのです。

ゾウとネズミの体感時間

人間と同じように、動物たちの間にも体感時間の違いがあります。

例えば寿命の長いゾウと寿命の短いネズミでも、一生の体感時間は一緒だそうです。

ゾウは寿命が長いため、時間はゆっくり流れているように感じます。

反対にネズミは寿命が短いため、時間はとても早く流れているように感じるでしょう。

体感時間に関係する他の要因

体感時間は、年齢や寿命に対する単位時間の重みが関係していました。

しかし、その他にも体感時間が変わる要因があるのではないかと思ったので、考えてみましょう。

日々の密度の濃さ

学生の頃なんかは特に、部活に勉強、恋愛など1日に様々な経験をして過ごします。

行事があるとみんなで一丸となって取り組んだり、毎日部活に励んだり…学生時代に密度の濃い時間を過ごしたという人は多いのではないでしょうか。

そういった密度の濃い時間を過ごしていると、体感時間は長くなると考えられます。

日々の新体験・新発見

世の中のことを何も知らない若い人は、日々が新体験・新発見の連続です。

初めて食べるものや初めて行く場所、初めての経験をたくさんします。

初体験はどんなものでも強く印象に残り、密度の濃い時間に感じるでしょう。

逆に、社会人になって繰り返しの毎日で新体験も少なくなると、日々はあっという間に過ぎていきます。

まとめ

学生の時は1か月が長く感じたのに、大人になってからの1か月って驚くほどあっという間ですよね。

校長先生が全校集会で「あっという間に1年が過ぎ…」なんて言ってると「いや1年長かったわ!」とつっこみたくなったのを思い出しました。

歳を取ると自然と新体験がなくなり、体感時間も短く感じます。

ということは、大人になってからも新体験や新発見を重ねることができれば密度の濃い時間を過ごせるのではないでしょうか。

新しい趣味を探したり、普段行くことのない道を通ってみたり…

そういった小さいことを積み重ねることで、大人になってからも充実した日々を過ごせるかもしれませんね。