オカルトオンラインで紹介してきた聖書のぞっとするエピソード・・・ソドムとゴモラを火と硫黄で焼いたとか、振り返ったロトの妻を塩柱にした・・・とか、最初の殺人は兄弟殺しだった・・・そして、怒った神さまが洪水を起こした・・・とか、聖書のエピソードってなかなか怖い話が多んです。そして、神様は怒ったらそこそこエグい!
そして今回紹介するエピソードは、聖書に出で来る話の中でも有名な「バベルの塔」です。
今回も怒った神さまが、人間にものすごいお仕置きを敢行します。
バベルの塔も創世記のエピソード
バベルの塔のエピソードの聖書の中でも最初のほう“創世記”に書かれているエピソードです。
バベルの塔とは、人間が「神様に近づきたい」という野心を持ったことに端を発します。神様に近づきたい!と思った人間は、天にそびえる大きな塔を建てよう!と考えました。
場所はバビロニア帝国、時期的にはノアの大洪水が終わった後の話です。となると「あれ?ノアの大洪水でみんな死んじゃったのでは?」という疑問がわいてきます。
確かに、ノアの大洪水では、ノアとその家族、そして、箱船に乗せられた動物以外はみんな洪水で死んでしまったハズです。そして、ノアの大洪水を神様が起こした理由も「人間への怒り」と「人間を想像したことへの後悔」でした。それで、大洪水を起こしたのに、なんでバビロニア帝国でバベルの塔が建設されてるんだろう・・・。
てか神様、あの洪水はなんだったの?
と突っ込みたくなりますが・・・聖書は神話のようなものですから、そこには目をつむっておきましょう。
バベルの塔はでかかった!
ノアの大洪水やソドムとゴモラでは都市を滅ぼしてしまった神様ですが、バベルの塔の時には自然災害での大量虐殺は起こっていません。ですが、神様を怒らせてしまったのは間違いない。
その理由は巨大な塔を建てて神様に近づこうとしたからです。
神様に近づきたい!と建設されバベルの塔の規模がどのくらいだったのか、はっきりとしたことは解っていません。があるサイトの試算では1800メートルくらいだったのではないかと言われています(参照:バベルの塔の高さと建築費用はどれくらいなのか?場所はどこにあったのか)
1800メートルというと、富士山の約半分ですからめちゃめちゃでかい!東京スカイツリーより高い。ドバイのブルジュ・ハリファよりも高いとなるとかなりの大きさです。もちろんバベルの塔は完成していませんので、こんな大きさに到達したわけではないのですが、とにかものすごく大きなものを作ろうとしていたということです。
このサイズ感から解ることは、少なくともこれだけのものを建設しようと思えるだけの労働力があった=たくさんの人がバビロニア帝国にいたということが解ります。
バベルの塔では怒った神さまが言葉をバラバラにした
バビロニア帝国で建設されていたバベルの塔は、人間関係が神様に近づきたいという野心を持ったこと、そして、バベルの塔を県することで自分達の力を誇示しようというものでした。
バベルという言葉の意味は「神の門」。つまり、人間は神様になりたかったというわけですね。
聖書に手で来る恐ろしい神様が、この野心を放置するわけはありません。当然、神様はバベルの塔を作る人間に怒り心頭です。
そこで神様は、バベルの塔の建設をしていた人間の言葉をバラバラにしてしまいました。洪水やソドムとゴモラの天の火よりは幾分、優しいような気もしますが、これはなかなかの大惨事だったことでしょう。
だって、昨日まで意思疎通ができていた人と言葉が通じなくなるんですから、それはそれはびっくりしたことでしょう。そして、言葉でのコミュニケーションがとれないとなると、バベルの塔の建設はできなくなります。
こうして、言葉を人々は別々のところに散っていきました。
なぜ、洪水などではなかったのか
神様を怒らせたバベルの塔ですが、ノアの大洪水やソドムとゴモラに比べると神様のお仕置きは幾分、平和的です。
それはどうしてなのか・・・ひとつ考えられるのは、ノアの大洪水の後、神様は「もう2度とこんな大洪水を起こすことはない」と約束をしたという記述があります。そして、その約束の印に空に虹をかけたというメルヘンなエピソードが聖書にはあります。
つまり、神様はバベルの塔を洪水で水没させることもできたけど、ノアとの約束を守ったのかもしれません。
まとめ
神様がバベルの塔を作っている人間に怒って、言葉をバラバラにして建設を阻止したというバベルの塔・・・。
このエピソードはおごりや傲慢さを戒めるために使われることも多く、有名なエピソードです。
言葉をバラバラにしてしまうという荒技に出た神様ですが「洪水は起こさない」というノアとの約束は守られました。
参考資料:神話「バベルの塔」から学べる教訓とは。聖書の内容や解釈も考察
バベルの塔の建設と共通言語の混乱は実話なのか? 旧約聖書の謎に迫る
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