オカルトオンラインでは、宇宙の話題をたくさんご紹介してきました。【宇宙の果てにある?!129億光年の彼方にある”ヒミコ”とは】
や【ふたつの銀河がつながっているように見える子持ち銀河”M51″】など宇宙のスケールの大きさや変わった天体など、宇宙は面白い話題の宝庫です。
今回は、宇宙の中ではかなりのご近所さんと言える太陽系の話題です。今回の主役は、太陽系最大の惑星”木星”です。
木星は隕石祭りだった?!
太陽系の第5惑星で、最も大きな惑星でもある木星は直径が地球の11倍の14万キロメートルで、距離は7億5000万kmです。
木星までは、地球から光の速さなら40分と宇宙レベルで見ればかなり近い距離にあります。 とはいっても実際に光の速さで移動はできません・・・ちなみに、過去に打ち上げられたボイジャー1号、2号の無人ロケットは打ち上げから約1年半で木星に接近したそう。
人類が到達することは難しくても、無人探査機なら送ることができる距離にあるのが、木星です。
そんな木星ですが、惑星としてはかなりのサイズで質量が地球の318倍もあります。そして、たくさんの隕石が衝突している惑星でもあります。木星に隕石が衝突する確率は地球の何千倍にもなり(2000倍から8000倍)ます。つまり、隕石祭り!
その中でもちょっとスゴイスケールだったのが、1994年のシューメーガーレヴィー第9彗星の衝突でした。この衝突は、当時、ニュースでも大きく取り上げられました。アラサー以上の方なら、なんとなく覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
衝突の跡が地球サイズだった!
シューメーガーレヴィー第9彗星が木星に衝突したのは、1994年の7月でした。
合計で21個の彗星が木星に大激突!しかも木星は質量が大きく引力が強いので、衝突する隕石のスピード増加してものすごいエネルギーになるという特徴があります。
シューメーガーレヴィー第9彗星が衝突した位置は地球からは影になる位置だったのですが、それでも衝突したときの光を地球から観測できたのです。その位、ものすごい衝突のエネルギーだったということ・・・。
この彗星の衝突で木星には痕跡が残りました。最も大きな痕跡の直径は12000㎞・・・。ちなみに地球の直径が12,742km!ですからほぼ同じ!
地球サイズの痕跡を木星に残して、シューメーガーレビィー第9彗星は消えて行ったのです。
ちなみに、シューメーガーレヴィー第9彗星の21個のサイズですが、大きい物は数キロ程度のサイズだったそうです。実はもともと一つの彗星だったのですが、分裂してバラバラになり21個に別れて木星に激突しました。
ちなみに木星はガス惑星で地球のように岩等で構成されていないので、クレーターではなく痕跡と表現しています。
もし、このシューメーガーレヴィー第9彗星が地球に衝突していたら・・・地球は壊滅的なダメージを受けて人類は存亡の危機に立たされていたことでしょう。
まとめ
太陽系最大の惑星の木星・・・大きな渦巻き模様が美しい星は地球の11倍の直径を持つ巨大なガス惑星です。
太陽系の惑星のリーダーと言ってよい大きな木星は、隕石の衝突が多くその頻度は地球の何千倍にもなります。質量が大きい木星は引力も強く、衝突時に引力で隕石のスピードが増幅しエネルギーが大きくなるという特徴があります。
そんな木星に21個もの彗星がバラバラになった天体が衝突したのが1994年のシューメーガーレヴィー第9彗星の衝突でした。このとき、21個の天体が木星に激突しました。ちょうど地球からは影になるところに衝突したにもかかわらず、地球から閃光が確認されました。そして、残った痕跡のサイズは12000キロ・・・これは地球の直径とほとんど同じサイズでした。
隕石の衝突が多いことで知られている木星ですが、この衝突はかなりの衝撃だったよう・・・これ、木星だったから地球には何も影響はありませんでしたが、もし地球にぶつかっていたら・・・とんでもないこと・・・というか恐らく地球環境は壊滅し人類は絶滅していたことでしょう。
参考資料:How Historic Jupiter Comet Impact Led to Planetary Defense