アポフィスという小惑星があります。
この小惑星は、2004年6月に発見されました。実はアポフィスは一時、2029年に地球に衝突するかもしれない・・・と話題になった小惑星でもありました。
ですが、2029年に衝突する可能性はどうやら低いよう。
ただ、この小惑星「遠ざかったら大丈夫」とはいえないようなのです。
小惑星アポフィスってどんな星?
アポフィスはる地球近傍小惑星と呼ばれる天体で、直径は直径は約310mから約340mとされています。
小惑星としては大きな方ではないのですが、地球軌道のすぐ外側を楕円で323日周期で公転しており度々、地球に接近する小惑星としてちょっと有名です。
2029年と2036年には衝突しない
アポフィスが「接近する」とされている2029年と2036年ですが、どちらの年も衝突の危険はないとされています。
一時「衝突する可能性がある」と言われていたこともありましたが、その後の研究で2029年と2036年は衝突する可能性はないと結論づけられました。
ちなみにアポフィスが2029年に通るだろうと予想されている軌道は、地表からおよそ32,500km。これって35,786 kmの静止軌道 とほぼ同じ距離ですからめちゃくちゃ近いんです。
衝突したらどうなる?
ちなみにアポフィスサイズ・・・つまり直径300メートル程度の小惑星が地球に衝突したらどうなるのでしょうか。
もちろん、宇宙という規模で見たときの300メートルはとても小さいもの・・・ですが、地球に衝突するとなると話は別です。アポフィスサイズであれば、恐竜が絶滅した時のような悲劇にはなりません。
ただ、空から石が降ってきた!というレベルでもなく、エネルギーはTNT換算510メガトンとされており、着地した地点の周囲ではかなり大きなダメージになることが予想されています。
2029年には肉眼で観測できる?
アポフィスは少なくとも2029年と2036年には衝突しないとされていますが、接近するのはほぼ確実です。
ちなみに2029年には、かなり接近するため肉眼で観測できる明るさになるだろうと予想されています。衝突の可能性がないなら、ちょとした天体ショーになるかもしれませんね
今後、衝突する可能性はあるの?
アポフィスは定期的に地球に接近する小惑星ですが、2068年の接近時には「衝突の可能性は捨てきれない」という研究者もいます。
アポフィスは軌道が1年で170メートルずれていくことが分かっていますが、これが今後もずっと継続していくかは不明。天体が小さいので、ちょっとしたことで軌道が変ってしまう可能性も否定できません。
2068年に関してはかなり先・・・の話ではあるものの、可能性は0ではないというのですから、決して気持ちの良い話ではありません。
アポフィスに関しては軌道などを研究し計算が進められているので、仮に衝突するだろうという事になれば事前にわかるでしょう。
宇宙にはまだ見つかっていない小惑星がたくさん?
アポフィスのような小惑星はたくさんあって、まだ発見されていないものもあります。
直径が1キロに満たない小惑星は発見が難しく、すべてを把握しているとは言い切れないのも事実。直前になって「衝突する!」と解るケースも絶対にないとは言い切れません。
小惑星の衝突は、小惑星のサイズやぶつかる位置、角度などで被害の大きさが変りますがサイズが大きくなればなるほど、被害は甚大になります。
今まで、人類を滅亡させるような小惑星の衝突がなかったのはもしかするととんでもない幸運なのかもしれません。
まとめ
太陽系の小惑星アポフィスですが、2029年と2036念の接近時には衝突の可能性はないと結論づけられています。
ですが、肉眼で観測できるほど接近するといわれており、今後、いつか地球に衝突する可能性がある小惑星です。
参考資料:小惑星アポフィス、2068年に地球衝突の可能性は ハワイ大学の研究(2020年10月29日)|BIGLOBEニュース
Wikipedia アポフィス