ダークマターってなに?観測できないけど存在している?!

ダークマター・・・日本語だと”暗黒物質”まるで、SF映画に出てくる怪しい物質みたいですが、そうではありません。

宇宙に「ある」と考えられているダークマターは、光学的には観測はできないとされています。ダークマター・・・聞けば聞くほど怪しい響きですが、本当に存在しているのでしょうか。

ダークマター・暗黒物質ってなに?

ダークマターとは「質量はある・・・けど、観測はできない」とされている謎の物質で仮説上のものです。観測されていないのですから、もちろん見た人はいないし「ダークマターのこれですよ~」というサンプルもない、色も形も解らないし、なんならあるのかどうかも解らない。

「天文学的に起こる現象を説明するために考えられた仮説の物質」がダークマターです。

ただ、説明することができないものをすべて「ダークマターだ」と言っているわけではなく、ダークマターが存在しているのではないかという間接的な現象はいくつも起こっているのです。

ダークマターはなにもないところにあるかもしれない物質

ダークマターは、宇宙の何もない空間・・・ガスも惑星も恒星も塵もない空間に存在しているだろうと仮定されている物質のことです。

従来、宇宙の何もない空間には”物質はない”と考えられてきました。アンリ・ポアンカレも「暗黒なる物質はない」と著書の「科学と方法」で述べていました。

何もないんだか何もない・・・地球のような大気があるわけでもないので、何もないように見えて実は酸素や窒素があるということもない。宇宙空間の何もない空間は、早い話が”無”だとされていました。

ですが、その後、フリッツ・ツビッキーという天文学者が人間が観測できるよりたくさんの質量があるということを突き止めます。でも、銀河の運動を計算したときにどうしても「観測できる質量より多くの質量が存在しているハズ」という結論に至ったのです。

 

つまり、私たち人間が光で観測できる物質とは別の何かがある・・・目に見えない暗黒物質が宇宙にはあるのではないかと考えられるようになったのです。

ダークマターは本当にあるの?観測できる日は来る?

ダークマターは現時点ではあくまでも「仮説上」のものです。

ですが、銀河の運動や銀河団を取り巻いている環境を調べたときに「目には見えない何かがあるはず」というデータが間接的に観測されています。

何も見えないけど、だけど無ではないだろう・・・だからダークマターがあるんじゃないか・・・と考えられるいるのが今の段階です。

ダークマターは本当にあるのかという問いに対して「絶対にある」とも言えないし「見えてないんだからない」ともいえない。ただ「見えないけどなんかあるっぽい」というのが現段階での答えと言うことになります。

暗黒物質のダークマターを観測できる日は来るのか

ダークマターは光学的に、つまり、人間は観測できない物質と言われています。もちろん、技術が進歩すればなんらかの形で観測できるようになる日はもしかしたら来るかもしれません。

ですが、今はダークマターを観測できる人は一人もいないし当然、見る事も採取して質量を計ることもできません。

私たちが物体を見るときには、光の作用でそこに○○があるということを認識しています。でもダークマターがあると言われている宇宙空間には何も見えない・・・つまりダークマターを光で観測することはできないのです。

ダークマターはどのくらいある?

宇宙空間に「あるだろう」とされているダークマター・・・宇宙全体のエネルギーの74%が暗黒エネルギーで22%が暗黒物質。そして人類が観測できる物質はたった4パーセントしかないとされています。

夜空を見上げたときに光ってる星も、地球のような惑星、星雲や銀河など目で見えているのはたった4パーセント!

つまり宇宙の大半のことを私たちは解らないということです。そして、身で見ることができるその4パーセントのことだって完全に解明できてはいないのです。

まとめ

ダークマターとは、観測はできないけものの、現象を観測したときに「あるんじゃないか」と考えられている物質のことです。ダークマターは宇宙空間の96パーセントを締めるとも言われており、人間が観測できる物質はわずか4パーセントに過ぎません。

ダークマターは観測できない・・・けど、「なんかある」というわけです。

いつの日か、ダークマターの存在を証明できる日が来るのでしょうか。

 

参考資料:Wikipedia 暗黒物質

       宇宙の暗黒物質の空間分布を初めて測定 ─ “ダークマターの中で銀河が育つ”銀河形成論を観測的に検証

       アンリ・ポアンカレ『科学と方法』