ナチス・ドイツやヒトラーについて少し興味を持った人であれば、一度は聞いたことがあるかもしれないが、歴史上ではヒトラーはベルリンの地下で愛人のエヴァ・ブラウンと共に自殺を図った後に死体を敵国に渡さないように指示していた。とされている。
しかし、ある説によるとヒトラーは実は死んでおらず、「Uボートで秘密裏に国外へ脱出した」「チベットのナチス支援者を頼って逃げた」というような、いわゆる”ヒトラー生存説”が囁かれている。
ヒトラーが生きているとなれば、困るのは戦勝国側であるが、何故ヒトラーに限っては生存説があるのかをここでは紹介しようと思う。
公開日:2019年10月29日 更新日:2020年2月27日
ヒトラーは地下で自殺した後に、部下に遺体を燃やさせて完全にこの世から消えたというのが通説ではあるが、実際にヒトラーの頭蓋骨だと言われていた頭部に拳銃跡のある骨はヒトラーのものではなく影武者であるという研究結果が出たことがあった。
当時、この研究結果に心底震えたのはソ連の独裁者であったスターリンであったそうだ。
ベルリンをくまなく捜索し、あらゆる場所を調べ尽くしたにも関わらず、科学的根拠のあるヒトラーの遺体というものは結局見つからなかったのだ。
戦後のソ連をはじめとした西側、そしてアメリカを中心とした東側の勢力は、ヒトラー本人よりもナチス・ドイツが持っていた技術力の奪い合いに走っていた。
人類史上最悪の汚点とまで言い切った各国の指導者はナチス・ドイツによる科学や医学、あるいは軍事的な技術を何よりも欲していた。
それはともかく、戦勝国には戦勝国としてのプライドがある。
戦国時代に武士が首級を挙げるように、もしもヒトラーが生きているのであれば、確実に死刑をくださなければいけないのである。
実際に敗戦後には国外へ脱出したナチス・ドイツの高官や科学者も多数存在しており、現在でも生死不明な人物も多い(例えばゲシュタポの長官であったハインリッヒ・ミュラーなど)。
また、戦後にドイツの住民登録状況を調べた結果、驚くことに25万人以上もの男女が消えているといった検証結果などもある。
高官や幹部ですら国外へ脱出したナチス・ドイツ敗戦の混乱期である。
流石に、2019年の現在に至って生存しているということはないだろうと考えられるが…
あのヒトラーが生きていても当時の状況を考えれば何ら不思議なことではないのである。
結果的に、ヒトラーが生存していたという証拠は現在までに発見されていないが、いわゆる『ヒトラーの痕跡』というものは南米のアルゼンチンやチリ、その他にもチベットなど、戦時中、ナチスに協力的であったり、協力的な関係があったとされている地域においていくつかの証言なども得られているという。
戦後において、ヒトラー生存の証拠を探すという調査は何度か行われているが、わずかな証言だけであったり、当時ナチス関わっていたとされる人物を見つけてインタビューをしても”当時のことを話したがらない”という。
いったい、ヒトラーはどこへ消えてしまったのだろうか?
ヒトラー生存説を信じている研究者の多くは未だにその痕跡をたどって世界中を調査しているという。