トリケラトプスやステゴサウルスなどの恐竜を絶滅させたのは”隕石の衝突”だった。ことは、皆さんもご存じかと思います。
隕石が衝突した場合のエネルギーはすさまじいことは【 800メートルで人類は大ピンチ?! 隕石の衝突エネルギーが怖すぎる】
でもご紹介しました。とても人間が太刀打ちできるようなものではないレベルの隕石衝突のエネルギーですが、恐竜を絶滅させた隕石衝突は、もちろんぶつかったことも不運だったのですが、それ以外の条件もめちゃくちゃ悪かったんです。
恐竜を絶滅させた隕石はチクシュルーブ衝突体といいます。
この隕石のサイズには諸説ありますが、直径は10キロから15キロ程度だったと考えられています。隕石というより、小惑星というサイズの天体が今のメキシコのあたりに衝突しました。今から6600万年前のことです。
この衝突でできたクレーターが今でも残っており、チクシュルーブ・クレーターと呼ばれています。
クレーターの大きさは直径185キロ・・・。
わずか800メートル程度の隕石でも、悪条件が重なれば人類はピンチになるかもしれないのに、まさかの10キロサイズの小惑星。地球で命の営みを繰り返していた恐竜の命をあっけなく奪いました。
恐竜を絶滅させて、当時の地球環境を破壊してしまったチクシュルーブ衝突体は、衝突のエネルギーとその連鎖で様々な自然現象を引き起こし、当時、地球に生息していた生物の7割以上を絶滅させました。
衝突地点から1000キロ以内の生き物はほぼ即死、それ以外にも放射熱や衝突の衝撃で起きる地震など、平和だったであろう地球は一変し地獄さながらの様相をていしたことでしょう。衝突地点では地殻からの噴出物で地面が焼かれ、衝突の衝撃で発生したとんでもない突風が吹き荒れました。
舞い上がった塵で空は暗くなり、衝突の直前まで広がっていた光景は一瞬でうしなわれたことでしょう。
こんなことになってしまったのは、もちろん隕石のサイズが多きかったこともひとつの要因なのですが、実は、それ以外の条件もめちゃくちゃ悪かったからなんです。
それが、衝撃の角度!地表に対して60℃だったと考えられています。垂直に降ってくるのではなく60℃というゆるい角度で衝突したことで衝突で出てきた粉塵や水蒸気がたくさん大気中に放出されたのです。
塵が舞い上がることで、太陽光があたらなくなり地球は寒冷化。その気候変動が植生にダメージを与え草食動物が飢えてしまう・・・。草食動物が死滅すれば、肉食動物も飢えて絶滅してしまう・・・。
こうして、恐竜は地球から姿を消したのです。
衝突地点から離れたところにいて即死は免れた生き物も、地球環境の変化でじわじわと命を失っていったのです。
6600万年前に地球で起こったことが、今後、絶対に起こらないとは言い切れません。もし、同じサイズの天体が衝突したら、人類は大ピンチ間違いなしです。
恐竜を絶滅させたのは隕石の衝突だった・・・。
直径15キロサイズの巨大な天体が今のメキシコのあたりに衝突して、恐竜は絶滅しました。衝突地点は地獄さながらの様相を呈し、衝突地点から離れたところでも太陽光が塵で遮られ環境が急変。それによって恐竜の命の営みは終わりを迎えました。
サイズもさることながら、条件として良くなかったのが隕石衝突の角度。
垂直に降ってきたのではなく60℃程度という緩い角度で衝突したことで、たくさんの塵や水蒸気が大気に放出されて環境の変化に拍車をかけたのです。
恐竜の命の営みをストップさせた巨大隕石。もし、同じ条件で同じサイズの隕石がまた衝突したら・・今、生きている生物も大ピンチになることはほぼ間違いないでしょう。
参考資料:6600万年前、恐竜を絶滅させた小惑星の衝突直後に起きたことがわかった