心霊スポットの中には行方不明者が出たという噂のある場所が多いですが、そのほとんどが噂レベル。
しかし今回ご紹介する「坪野鉱泉」は、実際に女性2名が肝試しに向かってその後の足取りが不明。
当時新聞などのメディアでも取り上げられていたようですが、2人の足取りが不明で現在も行方不明の未解決事件です。
今回は事件が起こったと考えられている富山県の心霊スポット「坪野鉱泉」と、「坪野鉱泉女性失踪事件」についてお話ししていきます!
※2020年3月9日、失踪女性の乗っていた車発見・事件解決情報がありましたので追記しました。
さてまず富山県の心霊スポット「坪野鉱泉」についてみていきましょう。
「坪野鉱泉」とは温泉のこと。
心霊スポット自体が「坪野鉱泉」という名称で呼ばれていることがほとんどなんですが、実際は坪野城の裏手にある「坪野鉱泉旅館」のこと。
この旅館は8階建てで営業当時は国際観光旅館にも指定されていたほど。
人気のあった旅館だったようですが1984年ころに経営が傾いてしまい倒産、オーナーが行方不明と最悪の状態になって、1990年に富山市内のとある会社経営者が落札しています。しかし付近の開発計画がとん挫してしまっているため、利用価値がない状況が続いているのですが解体費用もかなりかかるからか放置されているようです。
一部では現在の所有者がヤバイ人で、建物内に盗聴器が仕掛けられているなどといった根拠のない噂が広まっていますが、心霊スポット探索者はもちろん、廃墟マニアの間でも有名なスポットで人気が高く訪れる人が絶えません。
この坪野鉱泉温泉旅館跡ですが、「プールで子どもが亡くなった」ボイラー室でオーナーが首をつっていた」といった噂はあるものの、実際に事件や事故があったという話はないようで憶測が飛び交っているようです。
プールの事故に関してはこの旅館ではなく約30km離れた場所で実際に排水溝に吸い込まれるというものがあったようなので、そちらと混同されてしまったのかもしれませんね。
オーナーに関しては行方不明と先ほど書きましたが、実際には「夜逃げ」をしたことで息不明になったのであってこのホテルで自ら命を絶ったという記録はありません。
しかしボイラー室で焼身自殺、飛び降り自殺などオーナーの死が噂で広まり、オーナーの幽霊が出るという話が独り歩きしています。
実際にホテルで事件や事故があったという話はないのですが、廃虚となった建物に周辺を漂っている浮遊霊などが集まっている可能性は否定できません。
1980年代にテレビ番組で取り上げられ有名になった、霊能者の宜保愛子(ぎぼあいこ)さん。2003年に胃がんで亡くなられていますが、今でもオカルトやスピ系好きな人の間では有名な人物です。
実は宜保愛子さんも某テレビ番組の撮影でこの坪野鉱泉を訪れたことがあるのですが、建物内に入るのを拒否したという噂話もあるんですよ。このとき宜保愛子さんはとても強い怨念を感じ、廃虚となったホテルから自分たちを見ている幽霊の姿が見えていてとても危険だと感じたというほどで、他の霊能者もこの場所は危険だという人が多いです。
女性2名の行方不明事件以外、これといった事件・事故のない廃墟ですが、実際に訪れた人の話をみてみると、浮遊霊が集まっているようです。
旅館の2階で人の声を聞いたという人もいれば、帰宅しようと建物の外で車のライトを照らすとスーツ姿の男性が映し出されたという話があります。
また自転車のチェーンが外れた、ブレーキ用のワイヤーが切れたという物理的な現象も起こっているようですが、こちらの現象は単なる偶然かもしれません。
YouTubeで「坪野鉱泉」で検索をすると、失踪事件のことについて語っているチャンネルが多いですが、中にはつい最近現地を訪れた様子をUPしているチャンネルがあるんですよ。
今回ご紹介している心霊系YouTuberのゴーストハンターズさんは、2019年4月の昼間に訪れているのですが、人影を見たり不気味な気配を感じたり、映像に謎の女性の声が入り込んでいます。
さらにメンバーが建物内を探索中、窓から外を見るとなぜか周辺をぐるぐると周回している黒い車が。
帰るときにこの車とおぼしき黒い車とすれ違ったらしいのですが、何と車に乗っていたのは女性2名で、メンバーの方を見て笑っていたそうです。
単なる偶然なのかそれとも…。
坪野鉱泉がどのような心霊スポットかわかったでしょうか?
ここからは本題の「坪野鉱泉女性失踪事件」についてお話ししていきましょう。
事件のあった1996年当時は今ほどハイテク機器がない時代ですが、それでもポケベルが存在していました。
またこの坪野鉱泉温泉旅館跡には市内だけでなく近隣の県からも暴走族が集まり集会を開いていた場所で、当時はかなり治安が悪かったそうです。
一体2人に何があったのでしょうか?
まず被害女性2名の当時の足取りを追ってみます。
今は市町村合併されて射水市になっている新湊市に、若者に人気の「海王丸パーク」という場所があり、ここで知り合った人物から、坪野鉱泉温泉旅館跡についての情報を聞いていたそうです。実はこの2人、当日以前にも坪野鉱泉温泉旅館跡に肝試しに行っていたという話もあります。
行方不明になった1996年5月5日の2人の行動は以下のとおりです。
一部サイトでは氷見市内で車が見つかったという記述が見られますが、2人が乗っていたBさんの車もいまだ発見されていないようです。2020年1月現在の時点で未解決となっています。
さて、ここまでの情報でこの記事を読んでいるあなたは、一体この2人はどうなったと考えますか?
心霊スポットなら神隠しも考えられると思う人もいるかもしれませんが、一般的にこの事件で主流になっている疑問点やその後の足取りについては次のようなものがあります。
23時にポケベルで連絡を取ったということですがこのメッセージを、本当に本人が送ったモノかどうかが怪しいと思いませんか?
ポケベルはメールと同じで相手の声や顔を見ることができないため、何らかの事件に巻き込まれたときに犯人が自分から捜査の目をそらし捜査を混乱させるため、登録されていた友人に送った可能性も考えられますよね。
またもし本人が送ったのだとしたら、一体なぜ「魚津」という場所だけを連絡したのでしょう?
この場合は2人が事件に巻き込まれてしまい助けを求めようとメッセージを送るも、続きの言葉を送信する前に彼女たちの身に何かが起こったのかもしれません。
行方不明になっているのはAさん、Bさんの2人。
しかし行方不明前に友人に会っていることもあり、本当に肝試しに2人だけで行ったのか筆者は少し疑問に思います。
彼女たち以外の人物も同行し、Aさん、Bさんだけが帰れなかったという可能性も考えられないでしょうか?
当日の行動が海王パークで友人に会ってからは、走行中の車が見かけられたのみで具体的なルートもわかっていないようなので、友人と会った後に別の場所で誰かを拾ったということも考えられます。
先述したとおり坪野鉱泉温泉旅館跡は当時、暴走族のたまり場になっていました。
事件前に訪れたときに奇跡的に出会わずにすんで、2度目に訪れたこの事件当日に暴走族に遭遇し連れ去られたということも考えられますよね。
この場合車はどうなるんだという話もあるのですが、暴走族も複数人が車1台に乗り合わせてこの場所にいることもありますし、運悪く集会当日に当たってしまったのであればBさんの車に暴走族メンバーが同乗して移動したことも考えられます。
深夜だったために移動しているところを運よく目撃されず、かなり離れた山中などに放置して隠すといったことも考えられますが…。
警察は当時の捜索で事故の可能性も考えかなり危険な崖下まで調査したそうですし、ナンバープレートを取り換えても車には1台ずつ車台番号があるので放置車などは所有者がバレてしまうんですよね。
どこかに放置したのであれば捜索範囲外になるかなり離れた場所になると思いますが、そうなると車だけでも目撃があってもよいようなものなので、ひょっとしたら事件関係者の所有する車庫などに放置されている可能性もありますね。
あまり知られていないのですが、富山県は「アベック失踪事件」などの拉致の可能性が高い失踪事件が多く、北朝鮮拉致問題講演集会が開かれるほどで、北朝鮮の工作員が2人を拉致したのではないかという話もあります。また一説には坪野鉱泉温泉旅館跡に北朝鮮工作員が潜んでいたのではないか、という憶測も飛び交っているんです。
女性2名でも訓練された工作員1名でも簡単に脅して拉致することもできたかもしれませんし、複数人いた場合はそれこそ車の解体までスピーディに行った可能性もありますね。
これも単純な仮説にしかすぎません。「肝試し」は口実であって、本当は2人で口裏を合わせて家出をしたのではないかという説です。
もしこれが当たりだとしても、車はどうなったという疑問が残ります。
個人的には最初に坪野鉱泉温泉旅館跡を訪れたときに、暴走族と出会い意気投合、相手と駆け落ちなんてことも浮かんだのですが…。
また2人の家庭環境について記載しているサイトや考察などが見つからないため家庭内に問題がない状態で家出をしたのなら、家族に話せないようなトラブルに巻き込まれていて家出という結果を選択した可能性がありますが、どのケースも車はどう処分したのかという疑問が残ります。
もし本当に2人が当時肝試しに行ったのであれば、あの場所にいた幽霊に何らかの危害を加えられるなどして、異世界にいったのではないかという説も一部にはあります。
またかなりレアなケースですが、UFOにさらわれたのではないかという話も。
海外では宇宙人にさらわれる「アブダクション」がよく話題になるのですが、日本ではUFOに関する情報が少ないため、オカルト界でもこのケースを考える人は少ないようです。
ちなみに羽咋市はUFOを町興しに使うほど、UFOにまつわる民話が伝えられている場所。
そのため車ごとアブダクションされた可能性がゼロとは言い切れません。
すでにいくつか少しお話ししましたがこの事件は筆者自身、心霊スポットになっている坪野鉱泉温泉旅館跡のYouTube動画を見て噂を調べていき、事件の流れを追っているとそれなりに疑問点がいくつか浮かびます。
そもそも警察は「魚津市」「肝試し」という単語だけで、坪野鉱泉温泉旅館跡ではないかと決めていたようなんですよ。個人的にはもしかしたらすでに2人が事件前に坪野鉱泉温泉旅館跡に行っていることから、別の心霊スポットに行っていたのではないかとも思えるのですが…。
そして「魚津」「肝試し」が最初から嘘なら、全く見当違いの捜査をしていたことになるので、見つからないのも当然かもしれません。オカルト的な考えでいくなら、筆者は「車ごとアブダクションされた」の一択ですが、この記事を読み終わったあなたはどのような考えになったのでしょうか。
2000年に再捜査が行われましたが、これといって新しい手掛かりもなく捜査は未解決のまま。いつの日か謎が解明され、2人が無事に戻ることを願っています。
坪野鉱泉を訪れた2人が行方不明になってから24年たった2020年3月4日に、ようやく事件解決へと進展がありました!
伏木富山港で当時2人が乗っていた車が海中から引きげられ、中から複数の人骨と行方不明女性の氏名の記載されているカードが発見され人骨の身元を確認中とのこと。
ご家族・ご友人にとってはとても残念な結果になってしまいましたし、詳細な検証はこれからでしょうが事件は一区切りついた感じですね。しかし…発見されるまでのいきさつは、いささか疑問が残ります。
今回車が発見された「伏木富山港」は海王丸パークからは1時間ほどで行ける場所です。行方不明になった女性2人は事件当日特に問題なく坪野鉱泉へ行った帰りに、深夜ということで海王丸パークに行かずにこの港に車を停めて休憩していたとも考えられますよね。
なぜ彼女たちが車ごと海中に沈んでしまったのかを考えると、事故・事件に巻き込まれたといった理由が一番しっくりくるのではないでしょうか。
実は事件発生当時、海中に車が転落したのを見たという目撃証言があったのに、なぜ2020年1月になってから詳細な目撃談を聞いて車を発見したのか…。当時しっかりと目撃者から話を聞いていれば、もっと早くに2人を発見できたと思うと残念でなりませんね。
警察に目撃証言をしたのは男性3人なのですが、乗車していた2人に声をかけようとしたところ、突然車が後ろに動いて海中に落ち、怖くなってそのまま逃げ去ったというのです。
後ろ向きというのがポイントですが、もしかしたらこの男性たちの乗っていた車が女性たちの車の正面をふさいでいたため、男性たちの車を避けるためにバックして落ちたということが考えられますよね。
人のいない夜間の湾岸などではチキンレースなど車やバイクなどの暴走行為をおこなう集団が集まっていることも多ので、もしかしたらこの証言をした3人組も当時はやんちゃをしていた人達だったのかもしれません。
坪野鉱泉に肝試しに行って伏木富山港で休憩をしていた彼女たちは、男性3人組に対して恐怖や身の危険を感じて逃げようとし、車を急発進させてしまい誤って海中に転落してしまったのかもしれませんね。
ちなみに坪野鉱泉女性失踪事件が起こった当時は、海王丸パーク付近でヤンキーに追い掛け回されたという話もあるほどで、ナンパスポットになっていたこともあり治安は非常に悪かったようです。
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