今回紹介する黄金州殺人鬼(別名:オリジナル・ストーカー)は1974年から1986年の間に発生した事件です。
後ほど紹介しますが、この事件ではたくさんの人たちが犠牲になりました。
紹介していく上で、かなりグロテスクな表現と性的表現が多数ありますので、苦手な方は気をつけて読み進めていってください。
この事件は1974年から1986年までの間に、カリフォルニア州で少なくとも13人以上の殺害、50人以上の強姦、100件以上の強盗が起きた一連の事件です。
この事件の犯人には地域別にニックネームがつけられているのです。
イースト・エリアの強姦魔(East Area Rapist)
オリジナル・ナイト・ストーカー
警察は20年にも及ぶ捜査を続けていたが、ハッキリとした情報は見つからなかったそうです。
これまでに何人もの容疑者が浮上していたが、DNA鑑定やアリバイによって容疑がはれていたのです。
そして、2001年にDNAテストを行った結果「イーストエリアの強姦魔」と「オリジナル・ナイト・ストーカー」の犯人は同一人物だということが判明したのです。
この事実によってカリフォルニア州DNAデータベースを創設するきっかけにもなったのです。
このデータベースとは重罪を犯した被告人や有罪判決を受けた人物のDNAを管理するもので、ヴァージニア州のそれについで導入し未解決事件に有効なシステムと評価されていたのです。
そして、事件発生から30年以上たった2018年4月24日に犯人が発覚したのです。
その犯人は当時72歳の元アメリカ海軍で元警察官、元トラック整備工を引退していた「ジョセフ・ジェームズ・ディアンジェロ」という男だったのです。
DNAの証拠に基づき8つの一等殺人罪の罪で起訴されました。
しかし、カリフォルニア州では2017年の強姦事件の制限に関する法律により、ディアンジェロを1970年の強姦の罪で起訴することはできなかったのです。(時効の成立)
そのため、2018年8月に13件の誘拐の罪で起訴されたのです。
つまり、この犯人は全ての事件の責任を負っていないということになるのです。
30年以上も経っているのにも関わらずどうやって犯人を特定したのでしょうか?
ディアンジェロの特定は、逮捕4週間前にポール・ホールズ率いる刑事チームが、レイプキットから分析したDNAプロファイルをDNA家系図サイトにアップロードしたことから始まります。
このウェブサイトには「黄金州の殺人鬼」の遠い縁戚が10〜20名ほど登録されており、そこから家系図学者と協力して研究チームが大きな家系図を作り出したのです。
彼らはこの家系図から二人の容疑者を特定し、アンジェロが容疑者だと絞り込んだのです。
なお、もう一人の容疑者だとされる人物はDNA検査によって除外されました。
警察は密かにディアンジェロの車のドアハンドルやゴミ箱からサンプルを収集し、黄金州殺人鬼事件の関連するサンプルと照合させたのでした。
いかがだったでしょか?
このような酷いことを数年間にわたり行ってきた犯人が30年越しに逮捕されました。
時効により強姦については罪を問うことはできないのが残念ですが、事件が解決したことは喜ぶべきなのかもしれませんね。
犯人はこの事件のことを深く反省してもらいたいですね。
なお、余談ですがこの裁判は10年間続き、納税者には2000万ドル以上かかると言われているのです。
日本円に換算して21億5,494万以上です。
参考:Wikipedia