「魔女狩り」と聞くと、
大勢の罪のない女性が殺された
とか、
宗教的な大量虐殺が行われた
というイメージがありませんか?
なんだか、すごく暗くて悲しくて、社会全体が存在しない何かに怯えているような…。
…いえいえ。
実は魔女狩りは、庶民の娯楽だったのです。
まるで18禁のスプラッター映画を観るかのように、人が残虐に拷問され処刑される様を見ること自体が、当時流行のエンターテインメントだったのです。
この、
という「人間よ、道徳どこに置いてきた」的なストーリーについて、生々しくお話ししてまいります。
魔女狩りとは、キリスト教社会に背く者を「魔女」とみなして、脅威になりそうな人物を誰彼構わず排除した集団ヒステリーのこと。
実際に魔女なんていませんし、もしいても魔法で逃れてると思います。
当時魔女扱いされた人は、なんの罪もない私たちと同じような人々でした。
ただ、
とか、そういう些細な理由さえあれば、男女問わず、誰でも魔女に仕立て上げられる時代だったのです。
『疑わしきは罰せず』の対義語のような『疑わしきは全員罰するし、拷問するし、公開処刑もするよ』という歪んだ価値観が、その時代の常識だったのです。
そしてこの処刑を、人々もまた望んでいました。
実は当時から、魔女狩りに反対する人も少なからずいました。
しかし「公開処刑は酷すぎる」という意見より、「魔女を殺すことが正義」という声が圧倒的に大きかったのです。
そしてその価値観を持つ人たちの前で公開処刑をするとなると、もうお祭り騒ぎ。
周囲の建物が貸し切られたり、熱狂した観客が遺体に石を投げつけたりと、公開処刑が社会現象的なイベントと化していました。
この需要を満たすかのように様々な拷問や処刑方法が開発されたのも、魔女狩りが流行した中世から。
当時の代表的な処刑方法を、3つご紹介します。
フランス軍に勝利をもたらした国民的ヒロイン「ジャンヌ・ダルク」は、火刑に処され殺されました。
魔女をこの世から消し去るには灰になるまで焼き尽くす必要があるとされ、火刑は魔女狩りに最適な処刑方法だったようです。
シンプルかつ残虐で、火を使うことから視覚的に盛り上がる、人気の方法でもありました。
日本でも「首切り」による処刑が行われていたように、世界的にも定番の処刑方法です。
火刑と違い瞬時に絶命するため、(処刑の中では)良心的な方法だったようです。
首が一撃で切れない場合も多々あり、その痛みは心底想像を絶しますね…。
という、道徳の欠片も無い処刑方法。
魔女だろうが人間だろうが、とにかく処刑が見たい人々のための刑罰です。
処刑の娯楽化、ここに極まれり…。
ここまで読んでいただいて、
魔女狩りが娯楽とかwww
と思いましたか?
中世人、倫理観無さ過ぎwww
って、果たして他人事のように笑えますか…?
今の日本にも、魔女狩りの精神ってあるんです。
「ガラケー女」なんて、まさに現代の魔女狩りそのものですよね。
この歪んだ正義感を持った不特定多数の人が、無実の人を晒し上げ、その需要を満たすかのように報道も加熱しましたね。
まさに、娯楽としての魔女狩りそのもの。
中世の頃から、何も変わっていません。
むしろ、これは変えられない人間の本性でもあるのかもしれませんね…。
そう考えると、やっぱり悪霊やら都市伝説より、人間こそ最も恐ろしいと思わされてしまいますね。
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