赤ちゃんを食べる!?中国の怪しい謎グルメ「胎児スープ」とは?

四川料理や広東料理など、様々なグルメが揃う中国。

日本でも数多くの中華料理店が点在しているため、中華料理が大好きな方も多いのではないでしょうか。

そんなグルメ大国である中国には、「胎児スープ」という名前からして明らかに怪しい料理があるという噂があります。
今回は中国の怪しい料理「胎児スープ」について紹介します。

公開日:2019年10月4日 更新日:2020年1月29日

「赤ちゃん」を食べると健康に?

「胎児スープ」とは、その名の通り胎児を煮込んだスープのこと。
胎児の胎盤が中国の民間療法の中で万能薬とされており、その結果として食べられるようになりました。

「胎児スープ」自体は2000年ごろから台湾や香港などの周辺地域を拠点とするメディアの報道によってネット上で広がり、日本では検索してはいけない言葉として定着しました。

「胎児スープ」報道を否定した中国

「胎児スープ」の問題はじわじわと世界各地に広がり、とうとう中国公安部が調査に乗り出すほど大きな問題になりました。

本格的な調査を行なった中国公安部は、「胎児スープ」を広めたとする人物を発見。
調査の結果、「胎児スープ」は虚偽の内容であり、写真は全て加工されたものであったことを報告しました。

ただ、カニバリズムが行われている恐怖の国として自国のメンツが汚れてしまうのを恐れた公安部による偽装報告ではないかという声もあり、今なお怪しい料理とされています。

カニバリズムと古代中国

上記のような疑問が生まれる背景には、中国史においてカニバリズムが行われていた事例があるためです。

紀元前、中国には斉という国がありました。

桓公という人物が斉を治めていた頃、易牙という料理人が桓公と会話している際に人肉を食べたことがないということを知りました。

もともと桓公は様々な料理を食べてきた美食家としての一面もあったため、彼を喜ばせたいと考えた易牙は、自分の子供を使って人肉スープを作るという驚愕の行動に。
桓公は自分のために我が子を殺してまで喜ばせようとしてくれた易牙を信頼し、その一件から料理人から政治権力を握る人物にまで成長。

しかし、冷血な人間性と自己中心的な考えによって政治が混乱する原因になってしまいました。

名著も認めたカニバリズムの効果

「胎児スープ」は万能薬としての効果があると紹介しましたが、他の部位も効果があると言われています。

中国の漢方薬を語る上では欠かせない本である「本草綱目」には、人間を食べた際の効果が記載されています。
「本草綱目」は1500年代に完成した本であり、膨大な内容や作者である李時珍による細かな調査記録を評価し、世界記録遺産にも認定されました。

「本草綱目」では様々な薬物や人体に利用した際の結果などが記載。
その中には髪や爪といったものから、頭蓋骨や精液、尿といったものまで薬として使えることが書かれています。

「本草綱目」以外の書物でも医療目的としてのカニバリズムがあったことが記載されており、長い間カニバリズムが中国で行われていたことが判明しています。
しかし、清の事態になるとカニバリズムが社会問題に。

禁止すべきか否かという議論が活発に行われるようになりました。

赤ちゃんの食べ方はスープだけではない?

広東省の一部ではスープとして食べられていましたが、他の地域では料金や効果が異なっていました。

例えば、とある北京のレストランでは食べられていた「胎児スープ」は喘息に効果がある料理といわれており、料金は広東省よりも非常に安い約750円。

薬としての効果があるためなのか、病院では胎盤の蒲焼が安くて150円ほどで販売されていました。

また2011年には胎盤を加工して作られた人肉カプセルが韓国に輸出されていたことが報道され、韓国では大問題に。

韓国ではダイエットサプリとして販売されていたこともあり、実際に人肉が使われていることを知らずに食べてしまった方も。

韓国ではカプセルに対する科学的な調査も行われ、人肉で作られていることが判明しました。

なぜ赤ちゃんを使った料理が作れるのか

赤ちゃんを使った料理が作れる背景には、1979年から2015年まで行われていた一人っ子政策が原因と言われています。

人口抑制を目的とした一人っ子政策は、2人目以降を生んでしまった家庭にとっては経済的にも苦しい現状に立たされていました。

そんな中、裏ルートで人口中絶された赤ちゃんが出回ったこともあり、そこで仕入れた赤ちゃんが料理に使われたと思われています。

一人っ子政策の中では、人口中絶が頻繁に行われていました。

そんな中で過去に封印したカニバリズムという歴史が、漢方薬として蘇ってしまったのかもしれません。

中国の怪しい謎グルメ「胎児スープ」のまとめ

「胎児スープ」は実際にあった料理なのか怪しい部分もあります。

しかし、中国史を見ていくと本当の話ではないかと思われるようなポイントがいくつも見つかりました。

ネット上には画像もあるため、ショッキングな内容に耐えられる方は検索してみてはいかがでしょうか。

カニバリズムといえば

海外のB級ホラー映画などにもカニバリズムの描写は多々見られますが、史実としてみるとソニー・ビーンの一家も有名ですね。

よく野生の動物は自分と同種の肉は食べないなんて話もありますが、極限状態に追い込まれた人間同士ではこういった話も散見します。

とは言え、我々日本人が持ついわゆる普通の感覚では全く理解が追いつかない文化です。

結構、多いカニバリズム・・・・・。

オカルトオンライン編集部

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