福岡県で最も有名な心霊スポットといえば、なんといっても「犬鳴峠(いぬなきとうげ)」です。
実際に人が亡くなった事故や事件が多発しており、福岡どころか、日本最恐といっても過言ではありません。
犬鳴峠には、旧犬鳴トンネルがあります。ここもまた単体で、心霊スポットとして有名なのですが……
この旧犬鳴トンネルの先には、日本国憲法が通用しないという伝説の「犬鳴村」があるというのです。
今回は福岡県の最恐心霊スポット、犬鳴峠と旧犬鳴トンネル、そして犬鳴村伝説と実際に起こった4つの殺人事件や事故についてまとめて紹介します。
また旧犬鳴トンネルの場所や行き方も解説しますので、要チェックです。
犬鳴峠では、今までに数多くの心霊現象や心霊体験が語られています。
犬鳴峠での心霊体験や本当にあった怖い話はコチラでくわしくまとめています。ぜひご覧ください。
犬鳴峠とは、福岡県宮若市と福岡県糟屋郡久山町との境(犬鳴山)をまたいで存在している峠のことを指します。
犬鳴峠には現在トンネルが開通しています。これが「新犬鳴トンネル」で、県道21号線にあたります。
犬鳴峠の心霊現象は、この新犬鳴トンネルでも起こるといわれています。
しかし本当にヤバいのは、この犬鳴峠にある旧犬鳴トンネル(正式名称は「犬鳴隧道(いぬなきずいどう)」)です。
新犬鳴トンネルが開通したことで、旧犬鳴トンネルにつながる道が新犬鳴トンネル側に付け替えられたのが1975年のこと。そのため旧犬鳴トンネル、およびそこに向かう道は旧道(現在の主要道路ではない道路)となりました。
さらに現在では、旧犬鳴トンネルとそこに向かう旧道は原則立ち入りが禁止され、廃道になっています。崩落の危険などのほか、不法投棄や不良のたまり場になってしまっていたからです。実際に、凄惨な殺人事件も……。
では旧犬鳴トンネルには、どうやって行ったらよいのでしょうか?
久山町側はトンネルには行きやすいのですが、先ほど書いた通り、防犯上の理由で閉鎖されています。柵で通行止めになっているほか、防犯カメラも設置され、不法侵入者は警察に通報されるというむねの看板が立っています。
宮若市側(犬鳴ダム側)の旧道は、開閉式の柵があり車の通行が規制されています。一見、通行止めに見えるのですが、実は犬鳴山の河原之河内(かわらんこうち)から続く登山道がここにつながっているため、登山者なら登山道として通ることが許可されています。
車で行くなら、犬鳴ダムの駐車場を利用しましょう。犬鳴ダムは若宮氏の県道21号沿いにある県営ダムです。
犬鳴ダムから新犬鳴トンネル方面へ徒歩で向かいます。徒歩15分ほどで、旧犬鳴トンネルに続く、柵で閉鎖された旧道に着くはずです。
この柵から旧道を進むこと15分、旧犬鳴トンネルに到着します。途中には犬鳴山への登山道がうかがえるほか、犬鳴隧道の開通碑が目に入るでしょう。
そして開通碑の右側に旧犬鳴トンネルがあるのですが、現在はコンクリートブロックでふさがれていて、入ることはできません。
ほんの少し隙間が空いているので、中をのぞくことはできます。
また当然、かつては中に入ることができました。トンネルに入れた当時は、白い車で行くと、車のいたる所に赤い血で染められた手形がついたりしたそうです。
この旧犬鳴トンネルを抜けた先には、日本の地図から消されてしまった「犬鳴村」が広がっているという伝説があります。
と、ここで犬鳴村伝説のお話に入る前に、旧犬鳴トンネルで実際に起こった、凄惨な殺人事件について紹介したいと思います。
この事件を知ったら、トンネルが現在ではブロックでふさがれてしまったのも納得のはず……。
福岡県の最恐心霊スポット、犬鳴峠の逸話はこれだけでは終わりません。
旧犬鳴トンネルでは、1990年代後半に凄惨な殺人事件が起こっているのです。
5人の少年が知り合いの人間を拉致、リンチを加えたうえに生きたままガソリンをかけ、焼き殺したといいます。
心霊スポットは基本的に人目につかない場所や、薄暗いところが多いので、同時に総じて不良やヤンキーのたまり場になりがちです。
人目につきにくいということは、事件も起こりやすいということ。
実際に2000年1月13日には、犬鳴ダムで女性の白骨死体が発見されるという事件が起こっています。
詳細は不明とのことで、現在も事件の全貌は明らかになっていません。
そんな事件の被害者の無念が、さらなる心霊現象を呼び起こしているのかもしれません。
そんな犬鳴峠で心霊スポット探検に行った帰りには、必ず事故に遭うといいます。
たとえば1992年6月28日の、北九州市の自動車事故です。
少年10人が乗った自動車が電柱に激突。幸い死者はでなかったものの、重傷者が多く有名になりました。
犬鳴峠への心霊スポット探検を行った帰り道での事故でした。
また2001年2月10日、福岡県二丈町福井では、少年ら5人が乗った軽自動車が2トントラックと正面衝突を起こしています。
4人が死亡したとのことですが、生き残った1人によれば、犬鳴峠に幽霊を見に出かけた先での事故だったようです。
この旧犬鳴トンネルを抜けた先には、日本の地図から消されてしまった「犬鳴村」があるといいます。
犬鳴村には携帯電話の電波も一切届かず、現代の科学文明を拒否した人たちが、今でもひそかに暮らしているとされます。
まるで漫画『HUNTER×HUNTER』の「NGL」のようですね。
村の入り口には、「コノ先、日本国憲法通用セズ」と書かれた看板があるそうです。旧犬鳴トンネルがまだ通じていたころ、見たものがいるといいます。
犬鳴村は江戸時代からあるといわれます。一般社会から隔離され、迫害された人々が寄せ集まって作られた村という説があるからです。
また別の説では、疫病が流行したときに、その病にかかった患者たちを犬鳴村に無理やり追いやったとも……。
どちらの説にしろ、犬鳴村の人たちは通常社会から完全に隔絶された場所に追いやられ、閉鎖的な村の生活を送らされたのです。
犬鳴村には現在でも、迫害された経験を子々孫々まで受け継いだ人々が住んでおり、外の社会の人間に対する恨みをもっていると伝えられます。
また犬鳴村に行った者が、村の広場に放置された、白いセダンの残骸を見たという話があります。
この白のセダンのナンバープレートは、島根のものでした。
かつて、島根県から福岡県の心霊スポットを巡っていたカップルがいました。犬鳴村の噂を聞いて面白半分で村に入ったところ、鎌やクワをもった村人たちにセダンから引きずり降ろされ、殺されたという事件があったといいます。
放置された白のセダンは、この事件の被害者のものだったのでしょうか……。
また先に話したように、旧犬鳴トンネルに白い車で入ると、赤い血の手形がつくといわれています。なんとも因縁めいていますね。
今回は福岡県の最恐心霊スポット「犬鳴峠」と、それにまつわる旧犬鳴トンネルや犬鳴村伝説を紹介。実際に起こった4つの事件や事故、場所や行き方を解説しました。
福岡県には犬鳴峠以外にも、「牛頸ダム」や「力丸ダム」、「旧仲哀トンネル」、「南畑ダム」など、本当に怖い心霊スポットがたくさんあります。
どれもオカルトオンラインでまとめていますので、ぜひご覧ください。
現在はまだ、旧犬鳴トンネルを目にすることができます。
しかし唯一の入口も、近い将来には完全に閉鎖されてしまうでしょう。
ホラー好きの方は、今のうちに日本屈指の心霊スポットを訪れてみてはいかがでしょうか。
しかしもちろん、自己責任でお願いします……。