ホラー映画の面白さは「フィクション?ノンフィクション??」というリアリティがあったりするもの。
どれも身近な話題やテーマだったりして、他人事と思えないからこそ怖いですよね。
「ホラー映画」と「呪い」は切っても切り離せませんが、世の都市伝説的な呪いの中でも十中八九本物の代物が、今回紹介する「アナベル人形」です。
映画化され、さらにシリーズにもなっている人気のホラー・アイコンですね。
ところが実在するアナベル人形は、
一見呪いなんて無さそうな、可愛らしい人形なんです。
「この人形に、呪い…?」
って思うくらい、まったくホラーっぽくありません。
しかし『リング』の題材となった千里眼事件のように、このアナベル人形の呪いもまた実在し、奇妙な噂が後を絶ちません…。
映画『死霊館』等で登場人物たちを襲うアナベル人形は、アメリカ・コネチカット州に住む超常現象研究家「エド&ロレイン・ウォーレン夫妻」の博物館に、今もなお厳重に保管されています。
先述した通り、アナベル人形の見た目はとっても可愛らしいマスコットキャラクターみたいですよね。
それもそのはず、このキャラクターはアメリカの「ラガディ・アン」という人気キャラクターなのです。
このとっても可愛らしい人形には悪霊が取り憑いており、
といった厳格なルールを守り、定期的にお祓いまでされているそうです。
アナベル人形には、悪魔もしくは少女の霊が取り憑いているとのこと。
最初にこの人形を視た霊媒師は、これには「アナベル・ヒギンズ」という少女の霊が取り憑いていると話しています。
この少女の霊(悪霊)はこれまで、自身に危害を加える者、あるいは自身に興味を持つ者に災いをもたらしてきました。
「自分の存在を認識させないため、アナベル人形と決して目を合わせてはいけない」と、博物館を管理するロレイン・ウォーレンは語っています。
Ed and Lorraine’s daughter, Judy, said her parents told her to not give the doll recognition and to never look it in the eyes.
無差別に人を呪うほどに恐ろしい悪霊、ということなのでしょうか…。
アナベル人形の呪いを信じなかった1人の男性が、アナベル人形が保管されているケースを何度も叩き「やれるもんならやってみろ」と挑発。
その帰り道、この男性はバイク事故で即死しています。
「神の力は悪魔より偉大だ」と豪語した神父は、アナベル人形を放り投げて宣戦布告。
その帰り道、神父はトラックと衝突して死亡したそうです。
元々マスコットキャラクターの可愛らしい形は、なぜこれほど強い呪いを持つようになってしまったのか?
その経緯をまとめていきます。
時は1970年、看護師を目指していた「ドナ」という女性が、母親からラガディ・アン人形をプレゼントされました。
ドナは、母親からもらった人形を大切にしていたといいます。
実はもう、この時点で人形は呪われていたのです。
人形をプレゼントされてから数日後、ドナは人形の位置がいつも微妙に変わっていることに気づきます。
ソファの上に置いておいた人形がベッドに移動していることに気づいて、「この人形はどこかおかしい」と感じ始めたそうです。
それでも、やはり好きな人形を捨てることはしませんでした。
これがトイ・ストーリーだったら、どれほど平和だったか……。
怪奇現象は徐々にエスカレートし、今度は家のあちこちで子どもが書いたようなメモが見つかったといいます。
書かれている紙は古い羊皮紙で、ドナが持っているはずのないものでした。
この頃から、ドナの家によく遊びに来ていた「ルー」に異変が起こります。
ルーは、アナベル人形に首を絞められる夢を毎晩のように見たそうです。
その夢は徐々に現実味を増していき、ついに夢と思えないほどリアルな触感を感じるほどだったといいます。
後日ドナの家を訪れたルーが部屋の隅にいるアナベル人形に近づくと、胸が激しく痛み出しました。
シャツをめくると、自分の胸に獣に引き裂かれたような爪痕がいくつも残されていたといいます。
ここでようやく身の危険を感じたドナたちは、超常現象研究家のウォーレン夫妻に助けを求め、アナベル人形を引き取ってもらい現在の博物館に厳重に保管されるようになったのです。
こういう話をよく聞きますよね。
アナベル人形には幼くして亡くなってしまった7歳の少女の霊が宿っており、仲良しだったドナに対して危害を加えたという描写はありません。
一見すると、少女の霊は「ただ寂しかっただけ」にも感じられ、その少女を思うとつい同情してしまいそうです。
しかし、アナベル人形を引き取り調査したウォーレン夫妻は、最終的に、
「アナベル人形に取り憑いているのは善良な少女の霊ではなく、悪霊に操られている。」
と結論づけています。
それは、
という理不尽かつ無差別的な呪いを考えると、正しい結論なのかもしれません。
この世に本物の呪いがあるとしたら、アナベル人形は間違いなくその1つに数えられる存在といえますね。