ホラー文学界の巨匠で怪奇小説家のH・P・ラヴクラフトの作品『クトゥルフ神話』。
この作品はさまざまな作家に影響を与えただけでなく、現代でも映画やアニメ・漫画など幅広いジャンルの創作家に影響を与え、多くのファンが存在します。
しかしクトゥルー神話を扱った映画を、観たことがないという人は多いのではないでしょうか。実際レンタルで『クトゥルフ』と書かれている作品がないので、探すのに一苦労することも珍しくありません。
そこで今回はクトゥルフ神話をテーマにした映画や、影響を受けている映画を10作品ご紹介していきます!
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元となるクトゥルフ神話は、作品に登場する邪神たちの系列や年表などがしっかりと造り込まれており、熱烈なファンも多く実写映画化されているものは基本設定に忠実なものが多いです。
クトゥルフ神話についてはこちらの記事で解説しているので、今回初めて聞いたという人はこちらの記事も参考にしてくださいね。
オカルトや神話・宗教に興味がある人ならば、一度は「クトゥルフ神話」という単語を目にしたことがあるだろう。あるいはアニメや漫画、ゲームなどで「ニャルラトホテプ」とか「深き者ども」なんて言葉を聞いてクトゥルフ神話に辿り着いた人もいるかもしれない。クトゥルフ神話はアニメや映画など様々なメディアに登場し、こんにちでも多くの人々を魅了し続けている。しかし、いざ興味を持って調べてみようと思っても、妙な語感の横文字が並ぶばかりでよくわからない……。そんな初心者のために、今回は「クトゥルフ神話」について、よく...
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それでは、これからクトゥルフ神話を題材にしたり、影響を受けている映画を10作品ご紹介していきます!
1986年に制作された古い作品で、クトゥルフ神話の『彼方より』という作品をベースに作られています。
異世界に行くことのできる機械を発明したプレトリアスというマッドサイエンティストの死後、その助手の案内により屋敷内にある実験室を訪れた女性医師と巡査部長に、異世界の化け物が襲いかかるというストーリーです。
こちらの作品も1970年と古い作品ですが、H・P・ラヴクラフトの作品『ダンウィッチの怪』が元になっています。
現実と架空世界が入り混じっているせいか、予備知識がないと不思議に思える部分もあり、モンスターや邪神といった存在はチラ見程度に登場するくらいですが、『悪魔』ではなく『邪神』なので現代でも通じるものがあり違和感なく観ることができます。
H・P・ラヴクラフトファンなら一度は観ておきたい作品でしょう。
原作はH・P・ラヴクラフトの作品では長編作品の、『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』。原作よりはやや控えめなホラー作品となっていますが、ラスト30分近くからはクリーチャーの嵐!
1991年と古い作品なのでクリーチャーが作りものとわかってしまいますが、CGとはまた違った新鮮さを感じる人もいるのではないでしょうか。グロシーンは少ないのですが、ホラー映画好きの中には高評価しているファンもいるほどです。
1994年に作られた作品ですが、H・P・ラヴクラフトの同タイトル小説・『地底人アンダーテイカー』が原作となっています。
主人公・ジョンが入手した地図には父親が生前大金を隠した場所が示されていたため、その場所へと向かうのですが、地図に描かれていた墓地で恐怖を体験することに…。
地上で生活する人間と地底人との戦いがメインですが、好き・嫌いは人によって分かれる作品です。
クトゥルフ神話ものといえばガチホラーや、グロ映画といったイメージを持っていませんか?
この作品はそんな常識を打ち破る、超おバカホラーコメディ作品なんですよ!
クトゥルフ神話を知らなくても、作品中にアニメ形式で簡単な説明もあるので予備知識がなくても楽しめます。この作品は2010年と比較的新しい映画ですが、ミスカトニック大学やH・Pラヴクラフトの子孫である主人公、そしてクトゥルフの落とし子など、ファンにとってはおなじみなキャラがたくさん!
しかし低予算ゆえにクリーチャーのメイクや衣装などはちょっと残念な感じがありますが、ちょっとおバカになってしまったインスマスを飼っている船長など、ツッコミを入れたくなるところも多々ある作品です。
タイトルですぐにピンと来た人はクトゥルフ神話ファンですね!
『DAGON』も『邪神バスターズ』同様に、2000年に入ってから作成されたスペイン映画で、筆者の中では今まで視聴したクトゥルフ神話を扱った作品の中では一番原作に忠実で、映像美も満点な作品でした。
クリーチャーの造形美がとてもきれいで、一部バイオハザードにもこんなのいたな?と思えるほどのキャラも。クトゥルフ神話ファンにおすすめの作品ですよ!
ストーリー的には『インスマウスの影』に沿っている作品です。
出典:映画.com「キャビン」
数多くのホラー映画のオマージュがちりばめられていることでも知られているこの2012年制作の作品、実はクトゥルフ神話モノなんですよ。
冒頭からホラー映画ファンやマニアだと「このシーン観たことある」と思える場面が多いことに気を取られがちなのですが、脱出ゲーム的な要素もあります。しかし邪神が地上に出ないよう毎年世界各地で狂気に満ちたイベントを開催していて、毎年日本が優勝していたとかカオスな設定なんていうものもあります。
ラストはクトゥルフ神話ならではというべき終わりですが、クトゥルフ神話ファンだけでなくホラーファンも必見の映画で、筆者お気に入りの作品です。
『マウス・オブ・マッドネス』は1994年のアメリカ映画で、建物や地名・作品の設定などがクトゥルフ神話の『狂気の山脈にて』・『インスマスを覆う影』の影響を受けている映画です。
ストーリーはとある保険会社員が失踪してしまった作家を探し始めることで、数々の怪奇現象に遭うというもので、古い作品なので特殊メイクは今ほどレベルは高くなく、夢か現実か観ているこちらもわからなくなってしまうほど。しかしホラー好きな人のクトゥルフ神話を扱った映画の中でも評価がわりと高い作品です。
クトゥルフ神話ファンならタイトルからすぐに関連作品だということがわかるでしょう。
『ネクロノミカン』は1994年に作られた作品で、『The drownd』・『The cold』・『The whisper』という3つの短編からなるオムニバス。しかも作品中にH・P・ラヴクラフトが登場します。しかしクトゥルフ神話をベースにしながらも、かなりオリジナリティを加えているため熱烈なファンだと別映画として観たほうが楽しめるかもしれません。
1991年に制作された映画で科学と魔法が融合というファンタジーじみた世界が舞台。探偵業を営んでいるラブクラフトの物語ですが、終盤でクトゥルフ神話に登場する邪神『ヨグ=ソトース』が出現します。クトゥルフ神話ものにしては少し珍しく魔術を武器にする殺し屋が登場、相手との駆け引きが見どころ。
残念ながら2020年3月末現在、日本語版のDVDは販売されていないようです。
続編が『魔界世紀ハリウッド』というタイトルで1994年に作られていますが、こちらはクトゥルフ要素がほとんどありませんのでご注意を。
文芸界ではファンの多い『クトゥルフ神話』ですが、映画の実写化はあまりされていないのが現状といったところでしょうか。
近年はテーブルトークRPGの題材になっていたり、ゲーム・アニメ・漫画などさまざまなジャンルでもクトゥルフ神話が元になっているものが登場し、知名度が高くなっています。ひと昔に比べると映像技術や特殊メイク技術も発達しているのでこれから実写映画も増えればよいですね。
クトゥルフ神話についてもっと知りたいというのであれば、原作となっているH・P・ラヴクラフト作品集などの小説を読むことで、狂気の世界を垣間見ることができますよ。
クトゥルフ神話を扱った作品以外のホラー映画に関しては、こちらの記事がおすすめ!
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