東京都というばレインボーブリッジやスカイツリー、六本木ヒルズといった大都会のイメージがありますよね。もちろん、東京は大都会ですが、その一方で主に11の離島(父島、母島、大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島)があることでも知られています。
観光地としても人気の小笠原やオカルトオンラインでもご紹介した青ヶ島など、東京には自然豊かな離島があるのです・・・が、今回はその中でも上陸が許されていない激レアな島”南硫黄島”をご紹介します。
南硫黄島は東京都心から遙か1300キロ離れた太平洋にある島です。
小笠原の父島からでも、300キロの距離があるというまさに絶海の孤島です。この島は1543年にスペインの船にによって発見された島ですが、もちろん日本固有の領土です。
画像引用:Karakara, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3631296による
航空写真をみただけでピンと来た人もいらっしゃるかもしれませんが、南硫黄島は火山活動でできた火山島です。
海底火山が成長して海面から姿を現したもので、大きな火山の頭が海から出ているようなものです。この周辺は海底火山が多く、南硫黄島は北福徳カルデラという巨大カルデラの一部を形成しています。
南硫黄島から北北東に5kmの位置には福徳岡ノ場の中央火口が確認されており、今でも火山活動が観測されています。
絶海の火山島といえる南硫黄島は、溶岩流で形成されており島全体の傾斜がとてもきつく、平地はほぼありません。三角すいのような形状をしており上陸は困難。漂流した人を除けば、人が定住した過去がない島です。そして、この島には、一般人が上陸することはほぼ不可能・・・研究者でさえもめったに上陸できません。
その理由は、南硫黄島の上陸が困難なのは、島の傾斜や位置、そして、気候といった条件が厳しいというというだけではありません。
南硫黄島への上陸が難しいのは、天候や地形といった条件もさることながら、島全体が国の天然記念物(天然保護区域)に指定されており、上陸が許可されないからです。
というのも、この南硫黄島の自然環境はめちやくちゃ貴重で、固有種が多く、複数の気候帯がひとつの島に共存しているのです。
今、環境に順応すべく進化をしている途中の生き物もいると考えられています。つまり早い話「人が手を入れてはいけない島」ということです。
絶海の孤島にあり、遭難や戦争の際に人が上陸したことはあるものの開発したという記録もなく、上陸した記録も数えるほどしかないという、手つかずの自然環境が残されているとても貴重な島が”南硫黄島”です。
なので、例え研究者でもまず上陸が許されないんです。超激レア!2010年には世界遺産にも登録されました。世界的に見てもとても貴重な島ということが認められたのです。
南硫黄島への上陸は御法度・・・というか太平洋に真ん中という位置からしても普通の人が行くことのはまず無理!
ですが、最近ではおがさわら丸や豪華客船の飛鳥が南硫黄島の回りを回る周遊をしていることもあります。もちろん、島を船から見るだけで上陸はできません。
太平洋に浮かぶ絶海の孤島を見るだけも、とても貴重な体験であることは間違いありません。もちろん、映像で見ることはできますので、気になる方はそちらがおすすめです。
太平洋に浮かぶ絶海の孤島”南硫黄島”は東京都心から1300キロ、小笠原の父島からでも300キロの距離にある火山島です。
島は傾斜がきつく、平地がほとんどない過酷な環境・・・漂流した人を除けば島に人が定住した事はありません。人が上陸した記録も数えるほどしかなく、ほぼ手つかずの自然が今も残されています。
南硫黄島は、決して大きな島ではありませんが、この中で複数の気候帯が島で共存するというとてもレアな島で、世界的な見ても貴重な生態系が育まれており、固有種が多く世界的に見てもとても貴重な自然環境が残されています。このことから、島は国の天然記念物(天然保護区域)に指定されており、世界遺産登録もされています。
一般人の上陸はほぼ不可能。たとえ、研究者であったとしてもめった上陸が許可されない・・・とんでもなく激レアな島です。
参考資料:東京都 東京の島に行ってみよう!