世界にはたくさんの国があって、そしたたくさんの民族や部族がいます。それぞれに文化を持っていますが、自分達とは違う国の民族や部族との関わりを持っています。貿易をしたり、旅行をしたり・・・そして、様々な最新技術に触れてそれを使うことができる・・・。
この記事を読んでいるあなたももちろん、そのなかのひとりです。
でも、世界にはまだ他の民族や部族とほとんど接触せずに、現在の文明とも触れることなく生活している人たちがいます。
外部との接触がほとんどない、もしくは拒んでいる未接触部族は、交通手段の発達などで減少したと言われてはいますが、今でも存在しています。
ニュー・サイエンティストによると、2013年の時点で100以上の未接触部族が存在しているとされています。その中でも外部との接触を強烈に拒んでいる人たちが暮らしている島があります。それが北センチネル島です。
参考資料: ニュー・サイエンティスト
北センチネル島ははインド領アンダマン諸島にある島です。
密林と珊瑚礁に覆われた島で「世界最後の秘境」とも呼ばれています。
インド洋のベンガル湾のなかにぽつんと浮かぶ島で、一番近い南アンダマン島までは約30kmの距離です。そして、この島に住んでいるのが先住民の「センチネル族」です。
センチネル島への立ち入りは、今は禁止されています。ですが、以前は、北センチネル島に住んでいる人々と何度も接触しようと試みてきました。
センチネル族に人数は50人から400人程度と考えられていますが、正確な数は解りません。今でも、石器時代とほぼ変わらない生活をしていると考えられており、狩猟と釣りで生活をしているようです。
センチネル族は外部との接触を強烈に拒んできた歴史がある部族です。
刑務所から脱走した囚人がたまたま北センチネル島に漂着しても、密猟者が漂着しても問答無用で上陸した者をすべて殺してしまったという事件もありました。また、あるときには、ヘリに向かって矢を射かけたこともありました。そしてとうとうアンダマン・ニコバル諸島自治政府も彼らの意思表示を受け入れて「接触を禁止する」とし、北センチネル島への上陸を禁止しました。
北センチネル島に上陸した者は、矢を射かけられて殺されてしまう・・・。それは、何度も接触を試みた結果出た答えでした。
ですが、2018年に、アメリカのある宣教師の男性が北センチネル島に向かいました。その宣教師はジョン・アレン・チャウさんで年齢はわずか26歳でした。
島に向かった目的は、布教活動・・・キリスト教を広めるために地元の漁師を雇って、北センチネル島の数百メートルまで近づいて、その後、カヌーで北センチネル島に向かいましたが、センチネル族が放った矢で負傷して一度戻ります。そして、再度上陸・・・翌日は島に上陸したときに、カヌーを壊されてしまったので、泳いで戻ります。
ここで諦めて入れば良かったものを、彼は再度、北センチネル島に上陸しました。
そして、二度と戻ることはなかったのです。彼を送り届けた漁師が「部族の人間が彼の遺体を引きずっているのを見た」と証言しています。
チャウさんの遺体は回収されないままですので、死亡の確認は取れていませんが、漁師の目撃情報から察するに、殺されてしまったのでしょう。チャウさんが北センチネル島に向かうために協力した人は逮捕されましたが、北センチネル島に住むセンチネル族とは接触ができないので、遺体の回収は困難です。もちろん、センチネル族を逮捕することもできません。
他にも、北センチネル島でドキュメンタリーを撮影しようとしたスタッフに矢が当たって負傷した・・・とか、スマトラ島沖地震が起こったときに被害の確認をしようと飛んでいたヘリに矢を浴びせるなど、なかなかアグレッシブに攻撃してくるセンチネル族・・・。文明と接触しない理由はわかりませんが、センチネル族はそれを望まないことだけは明白です。
参考資料:北センチネル島とは? 上陸しようとした宣教師殺害。現代社会との接触を拒む「世界最後の秘境」
文明社会と接触していない部族が世界には100以上あると言われています。その中でも、強烈に外部との接触わ拒み続けているのが北センチネル島に住む、センチネル族です。
上陸したものは矢を射かけられて殺されてしまうので、誰も島に近づくことができず、島もほとんどが密林に覆われているため、生活様式や正確な人数も把握できません。
2018年にはアメリカ人宣教師の若者が布教活動のために北センチネル島に上陸したのち、殺害されたという事件が起きました。
外部との接触を拒むセンチネル族・・・その理由はわかりませんが、今ではこの島への上陸やセンチネル族との接触を禁止されています。