日本のシンボルといえば…やっぱり富士山ですよね。
日本で一番高い山というだけでなく、富士山は昔から信仰の対象にもなってきましたし、その美しい姿で人々から愛されてきました。
また、冬になると単独峰であることや気候的な条件が悪くなり登頂が困難になる山という側面もあります。世界自然遺産にもなっている富士山は、ご存知の方も多いと思うのですが火山です。
何度も噴火を繰り返した歴史を持つ富士山…もうしばらく噴火していないということもあって「噴火したら被害が予想される」火山でもあります。
富士山の噴火シュミレーションや予想は以前から行われていました。
都心でも火山灰が降るかもしれない…という話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
火山が噴火するとなると、
・火山灰
・溶岩
・噴石
・火砕流
などの被害が予想されます。
この中でも最も「火山らしい」言っても過言ではないのが真っ赤な溶岩ではないでしょうか。
ただし、噴火にはいろんな種類があって溶岩が吹き出さないタイプの噴火もあります。
ハワイの噴火ではサラサラの溶岩が噴き出す映像が流れていたこともありましたよね。実は富士山も溶岩の種類はサラサラ系。しかも今回の予想ではかなり遠くまで溶岩流が到達するかもしれないとされているんです。
山梨、静岡、神奈川の3県などでつくる「富士山火山防災対策協議会」は26日、富士山の噴火による災害予測地図(ハザードマップ)を17年ぶりに改定した。最大規模の噴火の場合、溶岩流が神奈川県相模原市や小田原市まで到達するなど、改定前より被害範囲を広く想定している。
もちろん噴火の規模にもよるのですが、最大規模の場合は小田原や相模原まで溶岩が流れてくるかもしれないというのです。100キロ近く離れている場所まで溶岩流が届くとなるととんでもない被害が想定されます。
この予想は、マグマ噴火が起こった場合のものですが、普段、私たちに美しい姿を見せてくれている富士山もひとたび噴火すれば、とんでもないパワーを発揮するということです。
富士山の噴火の記録で最も規模が大きいとされているのが、宝永の大噴火です。江戸時代中期の1707年(宝永4年)に起った噴火では、2週間にわたって噴火が続き1.7km3もの火山灰が降り注ぎました。最大3mに達する降下軽石や用水路が塞がれたことで水の確保が難しくなった地域もあったそうです。
また、火山灰や焼け砂で農作物への被害もとても大きかったそうですが、酒匂川流域では火山灰のせいで水かさがあがり、堤防が決壊してしまったところもあったそう。噴火で水没・・・という想定外の被害が出たのです。
噴火の前には火山性の地震も続いていたという記録もあるようですし、前兆はあったのでしょう。富士山は活火山ですから常に監視されていますからある程度の噴火の予想はできるのではないかという見方もあります。ですが、御嶽山の噴火のように急に噴火するケースもありますから、油断はできません。
参考資料:Wikipedia-宝永大噴火