納税は国民の義務・・・ですから、支払うべき税金は当然、支払うべきです。
節税はしても脱税は犯罪ですし、公共のサービスを受けている私達は税金を支払って国を動かす必要があるのも事実です。
ですが、長い人生を生きていれば、トラブルや要素もしないようなことが起こることもあります。経済的に苦しくなって「税金の支払いができない」という事もあるでしょう。
そんなときでも全く配慮もない・・・「やりすぎじゃないの?」と言いたくなるようなケースが実はあるんです。
これはある女性が体験した事実です。
税金を滞納していたのは、その女性の母親。母親は腰を悪くして入院と手術をしていたそう。そして、この母親が住民税の支払いを分割にする相談を市役所にしていたそうです。ただ、急な入院で支払いが遅れてしまったんですね。
そうしたら、平日の午前中に市役所の職員が軽自動車3台に分乗していきなりの取り立て。
自宅の入り口を自動車で塞いで支払いをせまりました。一回、支払いが遅れたから分納はさせないと言い出して、請求額は16万円。何も知らなかった娘が「今日中に市役所に払いに行くからとりあえず車をどけて」と言っても「逃げるかもしれないからここから動くな」と言われたそう。
「一般家庭にアポなしてやってきて、16万円もの現金があるわけないでしょ」と言っても「そんなことは知らない」との一点張り。ビデオカメラで撮影をされつづけ、住宅地で大きな声を出されて大恥をかいたそう。
このあと、親戚に電話をして現金を持参して貰ってようやく職員は帰っていきました。
いくら滞納していても、入り口を塞いで敷地に閉じ込めるのは「いいの?」という思ってしまいますね・・・。
差し押さえも取り立てももちろん合法的の事ではありますが、市役所の職員が市民のために働く公務員であるなら、他の方法があったのではないかと思ってしまいます。ちなみに、この女性は入り口を塞がれて移動制限を受けたことがどうしても納得できず、弁護士にも相談したそう。ですが、市役所の職員は「謝罪はしない」の一点張りだったそうです。
先ほどの税金の取り立ては、ちょっとびっくりしてしまうケースですが、他にも「経済的な事情は考慮しない。食費で税金を支払え」「借金してでも支払え」と言われたという人もいらっしゃるそう。
税金がいくら国民の義務で、滞納した時点で差し押さえが合法的にできたとしても、合法だからといってやって良いことではないようにも思えます。
悪意があって支払いをしていないのではなくて、支払いをしたくても払えないという人に対して「ここまでするか?」という方法や言葉をかけているケースもあります。もちろん、ひどい取り立てばかりではありませんが、合法という傘の元で非情な請求を要求がされることもある。合法だから、対処のしようがないというのが怖いところです。
新型コロナウイルスの影響で景気が悪化することが予想されていますが、国や地方自治体は、税金の取り立ての方法に関しては少なくとも「福祉の精神」を持って臨んでいただきたいもの。ヤミ金の違法の取り立てが問題になったこともありますが、合法を傘にして個別の事案に一切配慮せず、精神的な苦痛を必要以上に与えるような非情な取り立てをするのもいかがなものでしょうか。
日本という豊かな国を維持するための闇の断片がここにはあるようにも思えます。