私たちを照らしてくれる太陽。
太陽は太陽系の恒星で、地球をはじめとする太陽系の惑星や準惑星などは太陽の周りを公転しています。
太陽系のボスと言っていい太陽ですが、私たち人間も地球上の動物や植物も太陽がなければ生きることはできません。
太陽は核融合反応というとても激しい反応で、光や熱などのエネルギーを作り出して放出しているのですが、太陽の活動にはムラがあります。
活発なときもあれば静かなときもあります。
そして、最近、太陽の活動のひとつである「太陽フレア」の規模が大きなものが確認されたのです。
太陽フレアとは、太陽で起こる爆発のことです。規模が小さい太陽フレアはほぼ毎日起こっているそうですが、時に大規模な太陽フレアが起こることもあります。
太陽以外の恒星でも、フレアは起こっていてフレア自体は特別な現象ではありません。規模が小さい太陽フレアなら、地球に大きな影響はなく私達も普通に暮らしていけるのですが、太陽フレアの規模が大きくなると多大な影響が出ます。
太陽フレアのエネルギーはとてつもなく大きく、水素爆弾の10万から1億個分に相当します。太陽フレアでは、衝撃波やプラズマが放出されこれが地球に到達すると磁気嵐が起こるのです。
オーロラが発生する原因もこれです。
ただ、この磁気嵐も規模が大きくなると「オーロラ綺麗だね!」とのんきなことは言っていられなくなります。
規模の大きな太陽フレアでは、通信網に悪影響が出るほか送電線にも悪影響がでます。また、人工衛星の機能にも多大な影響が出てしまうことも予想されています。
つまり、影響の程度によっては、ちょっとスマホが使えなくなる程度では済まないんです。
実際に1989年にカナダで太陽フレアが原因で大規模停電が起こったこともありました。
万が一、規模が大きな太陽フレアが直撃したら復旧に何年もかかり文明が後退するかもしれないと予想されています。
いつ起こるか解らない…けど、大規模な太陽フレアは地球にも多大な影響があるわけです。
太陽フレアの観測や予測はひとつの大きな課題でもあります。
太陽フレアの規模は等級でわけられています。
大きい方からX・M・C・B・A。太陽フレアの規模が10倍になるごとに一つ上の等級になります。
このXからAの等級にそれぞれ1から10までの数字が割り振られます。
過去に観測された太陽フレアでは、2003年のX28が最も大きなものでした。
2020年11月に入ってからCクラスの太陽フレアが29回も観測されています。
これは、2020年で起こったすべての太陽フレアの回数より多いことになります。
また、強いX線の放射も観測されており「太陽の活動が活発化しているのでは?」と指摘されているんです。
太陽の黒点が集まってきていて、この状態が数日間続くそう。もちろん、だからといって絶対に大規模な太陽フレアが起こる!と決まったわけではありませんが、地球に何らかの影響がある現象な起きないとも限りません。
弱い電磁波でもカーナビのシステムに影響したり、短波通信に影響がでることもあります。
人間にはどうすることもできない現象…予想も困難なのでなすすべはありません。何も起こらないことを祈りましょう。
太陽フレアとは太陽の表面でおこる爆発現象のこと。太陽以外の恒星でもフレアは起っています。
2020年11月に入ってからこの太陽フレアの規模が比較的大きなものが29回も観測されており、太陽の活動が活発になっているのではないかと言われています。
いつ、どのくらいの規模で起るのかという予想が難しい太陽フレアですが、運が悪ければ地球に多大な影響を与えることもある怖い自然現象です。
参考資料:太陽の活動が活発化 過去3年で最強の太陽フレア – Sputnik 日本