地震雲って本当にあるの?大地震の前には前兆や予兆がある?宏観異常現象がじわじわ怖い

大きな地震が来た後に注目されるのが「地震雲」などを始めとする前兆現象です。

地震の前兆として現れる前兆現象の事を「宏観異常現象(こうかんいじょうげんしょう)」とか「宏観現象(こうかんげんしょう)」と言うのですが、本当にそんなことがあると思いますか?

今回は、地震雲などの予兆についてのお話です。

公開日:2019年10月27日 更新日:2020年2月24日

地震雲などの宏観異常現象は科学的には「根拠がない」けど…

地震を始めとする宏観異常現象ですが、ほとんどの現象が現段階では「根拠はない」といわれています。

特に地震雲に関しては「ない」というのが、科学的な見解です。

でも、地震雲以外にも宏観異常現象と呼ばれている現象は結構たくさんあって、

  • 電波障害
  • 井戸の水位
  • 深海魚が上がる
  • イルカやクジラが座礁する
  • 月が赤い
  • 海底から泡が湧いてくる
  • カラスが異常に鳴く

などなど…、雲が虹色に染まる現象も報告されていますが、これに関しては、彩雲という気象現象がたまたま起っただけなのか、それともなんらかの異常で色が変わっているのかは今は解明できていません。

このような宏観異常現象は、最近になって注目され始めたものではありません。

大正12年9月1日11時58分の関東大震災でも、様々な宏観異常現象が記録されています。

その宏観異常現象を集めた本が出版されているんです。

それが
「地震の起こるとき―やっぱりナマズは知っていた (1976年)」亀井 義次 (著)

という本なのですが、残念ながら、今はもう新品で手に入れることはできません。中古なら購入できるので、興味がある方は是非、読んでみてください。

この本に書かれている地震の前兆とされている内容を抜粋すると

空振
ネズミの移動
山中湖が濁った
梨が豊作
稲の生育がいつもと違った
井戸が枯れた
海底から泡
犬が異常な遠吠えをした
カニが集団で移動した
海面と海底の潮が逆に流れる 悪潮現象
月が赤い
どす黒い雲と真っ赤な雲

参考資料 「地震の起こるとき―やっぱりナマズは知っていた (1976年)」

といったもの…。

このすべてが宏観異常現象ではないかもしれませんが、これだけの異常現象が重なっていたわけです。

雲や月の色にに関わる宏観異常現象も多く、現代で「前兆かもしれない」と言われている現象も含まれていますよね。

本当に地震雲はないの?やっぱり地震の前には前兆があるの?

地震雲などの宏観異常現象のほとんどが、科学的な根拠はないと言われていますが、本当に地震との関係はないのでしょうか。

まず、地震雲などの宏観異常現象が「科学的に根拠がない」からといって、絶対に地震との関係がないかと言われれば、必ずしもそうでないかもしれませんよね。

よく考えてみてください。科学で証明できることって、自然の中のほんの一部の現象でしかないはずなんです。

地震のメカニズムは解明されていますが、宏観異常現象に関しては「関係ない」のではなく正しくは「今の科学では因果関係が不明」といったほうが正しいんじゃないでしょうか。

科学で証明できることは、地球で起っていることのほんの一部にすぎません。

つまり、科学で証明できない=関係ない と決めつけてしまうのはちょっと乱暴。

もちろん、宏観異常現象に頼って地震予知ができる訳ではありませんが、いろんな宏観異常現象が重なったら「もしかしたら…」と思う位のものと捉えてもよさそうです。

実際に、東日本大震災の前に投稿されたツイートでも

「空が全体的に青く光っている」
「雲と雲の間が虹色に光っている」
「雲が渦巻いている」

というツイートがいくつもありました。つまり、科学で証明できなくても、異常を知らせる現象があったと言ってもいいでしょう。

そして、あのマグニチュード9の地震を石巻市で体験した方の話しをご紹介します。

東日本大震災の日の午前中に感じた違和感…

東日本大震災が起った2011年3月11日に石巻市に住んでいて被災した方の体験談です。

「3月11日の朝、8時頃に起きて庭に出た時に空を見上げたときになんというか異常な天気だなと感じました。曇っていたんですけど、色がまるで朝ではないみたいな変な色で、遠くにはぼんやりしした重い色の雲が渦巻いていました。

たまたま外に出できたお隣さんと「なんか変な天気だよね」と話しをしたことを覚えています。季節感と時間の感覚が全くなくなってしまったような空でした。

生まれたときからずっと石巻に住んでいましたけど、こんなことは初めてでした。

何日か前に大き目の地震があって、小さな地震が続いていたのでそのせいかとも思いましたが、それにしても外の雰囲気は異様。

空気も重いし季節感も妙な感じ…。

この時、本当に異様なものを感じて、念のためにとガソリンを満タンにしに行って、パンやお菓子、焼き菓子や水を買いに行きました。

いつもならこんなことは絶対にしませんけど、この時ばかりは「買っておいた方がいい」と直感的に思ったんです。

買い物に行く途中でも、妙なところから動物が飛び出てきたり、いつもは本当に大人しい近所の犬が吠えまくっていたりと明らかに何かが変でした。そして、午後になって、あの大地震が起ったんです。」

この方は、地震を気に西日本に引っ越しをして今も西日本に住んでいらっしゃいます。住み慣れた石巻を離れたくなるほどの光景を地震の後に見てしまったそうです。

そして、あの日の朝感じた異常な空気感は今でも忘れられないと仰っています。

まとめ

地震雲…「そんなものはない」という人もいますが、実際におかしな形の雲が報告されているのも事実です。

いつか必ず来ると言われている南海トラフ巨大地震でも、そういった現象がもしかしたら出で来るかもしれません。

空をよく観察していたら、もしたしたらこの前兆に気付くことができるかも…。

Miiko

ライター歴約10年 法学系院卒 得意記事は、歴史・スピリチュアル・法律等々 福岡の隅っこでコーヒー片手に執筆中