人類史上最高の天才は誰なのか?
いろんな評価の仕方があり、また業績の大小などで順位付けをするのはおこがましいですが、ここはあえて、
知能指数(IQ)で比較するとどうなるか?
というテーマで、すべての分野から天才をピックアップしていきます。
人類史上最高のIQを持つ人物は、一体誰で、どんな人物なのでしょうか……?
IQは推定値も含まれます。
イギリスの論理物理学者。
“車椅子の物理学者“として知られる、現代の物理学を前進させた人物。
「タイムマシンは実現不可能。」
「宇宙創造に神は不要。」
「死後の世界などない。」
などなど、あくまで自身の意見としつつ、論理的な思考で物事を見ていた。
スティーヴン・ホーキングをよく知るには、著書『ホーキング、宇宙を語る』がおすすめ。
全世界1000万部、日本で100万部を超えるベストセラーです。
1953年~2018年、アメリカの実業家。
ビル・ゲイツと共同でマイクロソフト社を創業した人物。
マイクロソフトといえばビル・ゲイツが思い浮かびますが、共同創業者であるポール・アレンも、社の最重要人物の1人。
上記の偉業の他にも、
などなど、さまざまな分野を発展させた投資家でもあり、数々の業績を残しています。
1953年~、イギリスの数学者、オックスフォード大学の教授。
フェルマーの最終定理とは、3以上の自然数nについて、「xのn乗+yのn乗=zのn乗」となる自然数の組み合わせ(x,y,z)は存在しない、とする定理。
フェルマーの死後300年以上、誰からも証明も反証もされなかったこの定理を、アンドリュー・ワイルズが決着させた。
1993年6月23日、突如「フェルマーの最終定理を証明した」と宣言。
ケンブリッジ大学で最初の講演を開いた際、立ち見が出るほど多くの数学者の前で、見事証明し偉業を成し遂げました。
推定IQ170も納得の、天才数学者です。
1976年~、ハンガリーのチェス選手。
などなど、これまでの歴史上で「最強の女性チェスプレイヤー」と謳われている。
彼女を一言で表すなら、チェス界の絶対女王。
しかしながら、その活躍は女性という枠に囚われず、ほぼすべてのトップチェス選手に勝利してもいる「絶対王者」でもあります。
チェスや将棋などの世界プレイヤーには、IQの高い人物が多いですね。
1473年~1543年、ポーランド出身の天文学者。
今では当たり前の「地動説」を提唱した人物の1人。
またカトリック司祭でもあり、知事、長官、医者、法学者、占星術師などなど多才な活躍もしていた。
グレシャムの法則とは、貨幣の額面価値と実質価値が乖離した場合、より実質価値の高い貨幣が駆逐され、より実質価値の低い貨幣が流通するという法則。
「同じ100円でも、金でできたものと銅でできたものなら、銅のほうがよく使われるだろう」という感じ。
世界の誰もが「太陽が地球の周りを回っている」「地球が宇宙の中心だ」と言っていた時代に、
「地球が太陽の周りを回っている」
「宇宙の中心は太陽だ」
とする地動説(太陽中心説)を唱えた、知性と勇気にあふれた人物。
地動説はコペルニクスの死と同時期に世に公開されたものの、彼のIQが高すぎたことと宗教が科学より強かったために、当初は世間にまったく受け入れられませんでした。
しかし1687年、アイザック・ニュートンが「万有引力の法則」を発表したことで、地動説が完全に正しいと立証されました。
1564年~1642年、イタリアの物理学・天文学・哲学者。
科学的手法による客観的な観測の第一人者であり、「天文学の父」と称されるほどの、数々の業績を残した。
ガリレオが生きた時代は「地動説を唱える者はすべて異端」とされており、そのために職を失ったり軟禁されたりと、科学より宗教が圧倒的に支持されていたために苦労した天才の1人。
常識を一度疑い、「自分自身で実験を行い、実際の現象を自分自身で確かめる」という彼の研究スタイルが、今の科学を発展させた非常に大きな功績とされています。
1943年~2008年の、アメリカのチェス選手。
アメリカ史上初となる公式世界チャンピオンとなり、その試合が「冷戦下のソビエト連邦の選手を倒した」という代理戦争の構図だったことから、英雄と称された。
一方、
など、数々の奇行も目立っていた。
天才≒奇行というイメージはつきものですが、その代表的な人物の1人がボビー・フィッシャーです。
しかし、若くして隠居生活を送り始め、表舞台で活躍していた時期は10代~20代後半頃まで。
日本を拠点に生活していたり、日本人女性と事実婚をしたりと、日本と縁の深い人物でもあります。
ボビー・フィッシャーを描いた伝記ドラマ映画『完全なるチェックメイト』もおすすめ。
1452年~1519年、イタリアの芸術家。
最も有名なイメージは『モナ・リザ』『最後の晩餐』などを描いた画家だが、解剖学・生理学・建築学・地質学・数学・幾何学・物理学・天文学・気象学・工学などなど、数え切れないくらいの業績を残している「万能の天才」。
などなど、未だにミステリアスな面の多い物。
その活躍が多岐にわたりすぎて、「ダヴィンチは複数いたのでは?」「実在しなかったのでは?」とさえ言われるほどの、人知を超えた天才中の天才。
推定IQは180~200とされていますが、そのIQを全分野に活かし、全分野を開拓するという異次元クラスの天才です。
関連記事>>超天才「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の画家以上に傑出した才能とは?
1889年~1951年、オーストリアの哲学者。
生涯唯一の著書『論理哲学論考』を出版し、後世の言語哲学・分析哲学に多大な影響を与えた。
哲学書『論考』は、以下の全7章からなります。
- 世界とは、起きている事全てのことである。
- 起きている事、つまり事実とは、幾つかの事態が成り立っていることである。
- 事実の論理上の像が、思想(思惟されているもの・思考対象・思想内容)である。
- 思想は、意義を持つ命題である。
- 命題は要素命題の真理関数である。
- 真理関数一般は、{\displaystyle [{\bar {p}},{\bar {\xi }},N({\bar {\xi }})]}[{\bar p},{\bar \xi },N({\bar \xi })]と書ける。これは命題の一般形式である。
- 語りえないことについては、沈黙するほかない。
「IQ190の天才の言っていることは分からん…」
と距離を置かず、少し触れてみるだけでも、哲学は面白いものですよ。
1642年~1727年、イングランドの哲学・数学・物理学者。
最も一般的に知られる業績は、りんごが落ちる様子を見て思いついたとされる『万有引力の法則』の発見。
これ以外にも数々の業績を残し、「万能の幾何学者」と称される。
万有引力の法則とは、物体が地球に引き寄せられるだけではなく、この宇宙の全ての物体もまた互いに引き寄せる作用(引力)を及ぼし合っているとする法則。
物理学や数学にも、高IQとされる天才は多いですね。
万有引力の法則も、「りんごが落ちて思いついた」というイメージが先行していますが、その中身を知れば知るほど、思想や自然哲学の分野をも追求しなければならなくなります。
興味深いと同時に、果てしない法則を発見したニュートンもまた、天才と呼ばれる1人です。
1867年~1934年、ポーランドの物理学・化学者。
レントゲン撮影などに使われる「放射能」を発見し、その研究に生涯を捧げた。
化学研究に人生のすべてを捧げ、日本では「キュリー夫人」として有名な偉人。
また研究結果を公表するにあたり、ジェンダーの壁をも超えて世界に認められた人物でもあり、女性の自立を促したことでも評価されています。
マリ・キュリーの実験室は「キュリー博物館」として当時の姿のまま保存されていますが、本や指紋などあらゆる物が放射線に侵されており、長年見学ができない状態となっていました。
具体的なIQは測られていないものの、高い知能指数と1つの物事を追求する好奇心から、相当のIQを持っていたと考えられています。
1623年~1662年、フランスの哲学者・物理学者。
早熟の天才として知られ、さまざまな分野で才能を発揮したものの、39歳で亡くなった短命な人物としても知られる。
「人間は考える葦(あし)である」とは、
人間は1本の葦にすぎず、自然の中では非常に弱い存在だが、思考できることが偉大であり尊厳がある
と評した名言。
その他、
などなど、数学と哲学の両方に興味をもたせてくれる人物です。
1707年~1783年、スイスの数学者・天文学者。
19世紀に活躍したカール・フリードリヒ・ガウスとともに、「数学界の二大巨人」と称される。
などなど、数々の数式や法則の発見。
数学者としての多大な貢献は大前提として、オイラーの真の才能は「諦めない」こと。
オイラーは「人類史上最も多くの論文を書いた数学者」として知られ、その数は確認されているだけで800以上。
しかも各論文は、並の数学者が一生かかって書くレベル。
このレベルの論文を毎年のように発表していました。
すべての論文は5万ページを超える全集にまとめられ、1911年から刊行され続けていますが、未だに完結していません。
晩年は両目を完全に失明したものの、口述筆記によって亡くなる当日まで論文を書き続けたそうです。
そのIQもさることながら、没頭する力こそ、オイラーの真の才能だったのかもしれません。
1963年~、韓国出身、「神童」と呼ばれた人物。
神童と呼ばれ世界から注目されていたものの、海外留学やうつ病を経験したのち「普通の生活こそ幸せ」と考えるに至り、それを体現している人物。
IQ210の天才だからこそ「普通であること」の尊さを身をもって感じ、それを私たちに伝えてくれています。
1946年~、アメリカのコラムニスト、作家。
「史上最もIQの高い女性」として知られる。
モンティ・ホール問題とは、「直感で正しいと思える解答と、論理的に正しい解答が異なる問題」の適例とされる確率論の問題。
プレイヤーの前に閉じたドアが3つある。
1つのドアの後ろには景品の新車があり、2つのドアの後ろにはハズレを意味するヤギがいる。
プレイヤーは、新車のドアを当てると新車がもらえる。
プレイヤーが1つのドアを選択した後、司会のモンティは、残りのドアのうち、ヤギがいるドアを開けてヤギを見せる。
ここでプレイヤーは、「最初に選んだドアから、残りの開けられていないドアに変更してもよい」と言われる。
プレイヤーは、ドアを変更すべきか?
この問題に対してマリリンは、
正解は『ドアを変更する』である。なぜなら、ドアを変更した場合には景品を当てる確率が2倍になるからだ
と回答。
これに対して「ドアを変えても確率は2分の1で、3分の2にはならない」と反論が殺到し、議論が巻き起こりました。
しかし、後のコンピュータ実験で、マリリンが正しかったことが実証されたのです。
1986年に「世界一IQの高い存命の人物」としてギネスブックに載ったものの、「そもそも世界一IQの高い人物を認定すること自体に意味も信憑性もない」とする意見も多くみられ、現在はカテゴリー自体が削除されています。
IQについて、マリリン自身は、
「知能は様々な要因が絡むため、IQを測定する試みは無意味である」
と否定的なコメントを残しています。
1856年~1943年、オーストリア生まれの電気技師・発明家。
交流電流、無線操縦、蛍光灯など、さまざまな発明で知られる。
また、直流電流システムを構築しようとしていた発明王「トーマス・エジソン」と対立していたこと(=電流戦争)でも有名。
などの発明。
今日、世界で使われている電流は、すべて交流電流である。
エジソンの名言に、
私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。
というものがある通り、エジソンは、実験を繰り返すことで研究を進めた人物。
一方、テスラは完全なる論理科学者であり、理論などに基づいて研究する手法をとっていたとされています。
エジソンが努力の天才(諸説あり)と称されるのに対して、テスラは自身の知性を駆使した、いかにもな天才。
もちろん、エジソンも偉大な人物ですが、同時期に活躍した2人だからこそ、このように比較され、どちらの偉業も後世に語り継がれています。
1777年~1855年、ドイツの数学・天文学・物理学者。
近代数学のほとんどの分野に影響を与え、レオンハルト・オイラーと並び「数学界の二大巨人」と称されている。
などにおける数々の法則・定理・単位の発見。
数が多すぎるためすべての記載は割愛。
などなど、その神童ぶりは枚挙に暇がなく、数学者として活動してからも、
といった、今日使われている数々の法則や単位に名を残す発見をしています。
IQ250でも足りないかもしれないくらいの、知能指数の塊のような偉人です。
1811年~1832年、フランスの数学者。
10代の頃に「ガロア理論」を提唱し、20歳という若さで亡くなる。
若くして亡くなったものの、21世紀における科学のあらゆる分野に絶大な影響を与えたと称されている人物。
もし彼が生きていたら、今の科学技術は大幅に進歩していたかもしれません。
ガロアを象徴する、代数学において重要な役割を果たす「ガロア理論」は、当時著名だった数学者たちにもまったく理解されないほど時代を超越した理論でした。
まさに、天才を超えた天才です。
もちろん、IQも測り知れません…。
1898年~1944年、アメリカの数学者。
神童として知られたものの、若くして隠遁生活を送っていたため、晩年の詳細は判明していない。
特になし。
などなど、神童エピソード満載の人物。
計量心理学者エイブラハム・スターリングが、彼のIQを250~300と測定しており、測定された人物の中では最もIQが高いとされています。
MIT(マサチューセッツ工科大)教授が「彼は20世紀最高の数学者になる」と予言したものの、若くして自分の殻に閉じこもってしまい、以後、表舞台に出ることはほとんどありませんでした。
1903年~1957年、アメリカ合衆国の数学者。
20世紀の科学史における最重要人物の1人とされている。
ほか、数学、物理学、工学、経済学、気象学などなど各分野への多大な影響。
天才すぎるあまり、「宇宙人」「火星人」「人間のふりが上手い悪魔」と散々な言われようの、人類史上最高の天才といえば「ジョン・フォン・ノイマン」。
神童エピソードは言うに及ばず、
彼がノーベル賞を受賞できなかったのは、受賞資格が『人間であること』だからだろう
というジョークが作られたほど。
IQは推定300以上、というより、人知を超えた知能指数というほうが適している、まさに「超人」です。
関連記事>>人類史上最高の天才「ノイマン」超人的な逸話と4つの才能
中世から現代まで、数々の天才・偉人をご紹介しました。
古代にまで遡ると、一体どれほどの超人が、どれくらいいたのでしょうか…。
もしかしたら、ノイマン以上の天才がいた、もしくは現代にいるかもしれませんね。
今回ご紹介した以外にも、各分野に貢献した天才はたくさんいます。
IQは推定の部分もあり、またIQそのものが信用できるものさしとも言えないため、ここに記した数値はあくまで参考程度とお考えください。