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予言が外れた宗教の末路「神の十戒復古運動」

マヤの予言やノストラダムスの大予言など、人類の歴史では様々な終焉に関する予言が囁かれてきた。

もちろん、それらの予言は全て外れており、消滅するようなことは一体起きていない。

そして、予言そのものは時代と共に忘れされていき、過去の出来事として扱われるようになる。

しかし、予言の中には外れたことで悲惨な結果となってしまったケースがあることをご存知だろうか。

そこで今回は、予言が外れたことで恐ろしい末路となった「神の十戒復古運動」という教会について紹介する。

混乱の中で生まれた「神の十戒復古運動」

「神の十戒復古運動」は、1989年にウガンダにてジョセフ・キブウェテーレとクレドニア・ムウェリンデの2人によって創始された宗教である。

聖母マリアからのメッセージを広めることを目的としており、創始してすぐに信者が増加した。

増加の背景には、当時のウガンダが非常に混乱していたことが挙げられる。

当時のウガンダは不安定な政治やAIDSの流行などに見舞われていた時代であり、その上既存の宗教であったローマ・カトリックではスキャンダルによって信頼を失っていた。

そのためウガンダの人々は、ローマ・カトリックではない新たな宗教を求め、「神の十戒復古運動」へ頼ったと考えられている。

「神の十戒復古運動」の光と闇

「神の十戒復古運動」は徐々に規模が大きくなり、1997年には5,000人もの信者を抱えていたとされている。

彼らは1つの土地でコミュニティを築いて生活し、パイナップルやバナナなどの農園を経営。

コミュニティ外の世界には関わりを持とうとせず、自給自足に近い生活を過ごしていた

しかし、コミュニティ内の学校では子どもたちへの虐待が行われており、警察が閉鎖命令を出したこともある。

また「神の十戒復古運動」では、子供を働かせたり、住んでいる環境が不衛生だったりなどの問題も抱えていた。

予言が外れた「神の十戒復古運動」の末路

「神の十戒復古運動」には終末思想があり、200011日に世界が終末すると考えていた。

2000年に近づくにつれて信者たちの活動も活発になったが、「神の十戒復古運動」の予言は外れてしまった。

このことを受けて、信者たちが「神の十戒復古運動」の幹部たちに対して不信感を持つようになる。

教団への寄付も大幅に減少した上に、「神の十戒復古運動」から自分が寄付した費用を返して欲しいと警察に依頼する人も現れた。

「神の十戒復古運動」の幹部たちは、混乱している信者たちに2000317日が終末の日であると改めて説明。

当日、幹部たちは集会に集まった信者たちにソフトドリンクを振る舞った後に教会へ案内した。

その後、教会が爆破されて燃えてしまい、子供も含め530名が死亡。

火災後に警察が「神の十戒復古運動」があった場所を調べると、火災した教会以外の場所から次々と死体が発見された。

最終的には、924名の信者が亡くなったとされている。

集団自殺か大量殺人か

一見すると「神の十戒復古運動」の事件は、人民寺院や太陽寺院と同じような集団自殺のケースと思うかもしれない。

しかし、ウガンダ警察は調査を進めていく中で、集団自殺ではなく大量殺人に変更した。

変更の理由としては、主に3つの理由が挙げられる

理由①複数箇所で見つかった死体

集団自殺であれば、同じ場所に全員が集まって死ぬはずだ。

しかし、「神の十戒復古運動」の場合は炎上した教会だけではなく、農場やトイレからも死体が発見された。

教会以外で見つかった死体の死因は毒殺か刺殺であり、意図的に殺された可能性がある。

そもそも意図的に殺す気が無ければ、わざわざ信者をトイレに隠すという行為はしないだろう。

その上、警察の調べでは教会以外の死体は全て教会が炎上する3週間ほど前だと推定されている。

もしかすると、「神の十戒復古運動」の幹部は早めに不信感を持っていた信者を殺害したのかもしれない。

実際、予言が外れた頃に幹部に詰め寄った信者が姿を消すという事件も起きている。

理由②炎上した教会の状態

530名が亡くなった教会には、脱走防止のためなのか、入り口や窓が板張りで封鎖されていた。

しかし、その板張りは全て外側から行われていた。

つまり、仮に毒ガスでの集団自殺を図ろうとした場合でも、何者かが教会に入っていた信者を閉じ込めようとしたと言えるだろう。

もし集団自殺を測るのであれば、内側から板張りをすれば良い話である。

理由③行方不明の幹部たち

火災事件が起きた後、「神の十戒復古運動」の幹部が行方不明になった。

その中には創始者であるジョセフ・キブウェテーレとクレドニア・ムウェリンデも含まれており、国際手配された今でも見つかっていない。

もし彼らが、予言が外れたことによる信者の不満から逃れるために、集団自殺に見せかけた大量殺人を行なったと考えれば、外側から行われた板張りや教会以外での殺人もある程度納得できるだろう。

謎が残る「神の十戒復古運動」の今後

今回は、予言が外れたことで凄惨な末路となってしまった「神の十戒復古運動」について紹介した。

ちなみに現在の「神の十戒復古運動」の施設はボロボロである上に、亡くなられた方に対しての弔いは行われていないそうだ。

まだハッキリと解決していない事件であるが、もしかすると今後の調査によって新しい発展があるかもしれない。

参考

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E3%81%AE%E5%8D%81%E6%88%92%E5%BE%A9%E5%8F%A4%E9%81%8B%E5%8B%95(最終アクセス日2020/1/5

http://www.asahi.com/special/news/articles/TKY201305310574.html(最終アクセス日2020/1/5

予言と宗教

妄信的な宗教によって流布された予言によって凄惨な悲劇を生んでしまったウガンダの事件。

世界各地には今もなお、混乱の中でこういった状況に置かれている人たちが沢山存在しています。

特に、ウガンダを含めたアフリカ大陸では、民族同士の争いによる悲劇も後を絶ちません。

ルワンダで起こった大虐殺では無実の人が薙刀で惨殺されるなど、世界に衝撃を与える残忍な行為が行われていました。

「ホテル・・ルワンダ」はルワンダで実際に起こった大量虐殺事件を映画化したものです。

あなたはこの現実を最期まで見ることが出来ますか?

オカルトオンライン編集部

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