三差路には鬼がたまる?角地は幽霊が出やすいって本当?

私たちの生活のなかに普通に存在する場所…交差点や曲がり角もそのとひとつですよね。

住宅地等でよく見る『三差路』にはその昔は「鬼が出る」とも言われていたのをご存知でしょうか。

自宅の近くに…いつも通る道に…三差路はありませんか?

公開日:2019年10月12日 更新日:2020年2月1日

三差路にはいろんな呼び方がある!

 

三差路…には、いろんな呼び方がありますよね。字も「三差路」以外に「三叉路」という字でも正解です。

他にもT字路やY字路も三差路のひとつといえますよね。この三差路ですが、実は沖縄では「三差路の付きあたりにある家」には「お守り」がおかれるそうです。

なんでも、魔物や鬼…今風に言うと悪霊ですが、そういうものたちは「直進することしかできない」と言われています。

ですから、三差路の付きあたりにある家には鬼がたまると言われているんです。

なので、その魔物を避けるために三差路の付きあたりには魔物除けのための「石敢當」を置く習慣があります。

また、愛知県のある地域では2月3日の節分の日の夜に三差路に紙に包んだ豆を置く習慣があります。

やはり三差路と鬼や魔物は関係があるとされているわけです。

三差路には鬼が出るのか?

三差路には鬼が出る…そう言われれば、まっすぐな道や四差路の交差点よりもちょっと不気味な気もしますが、本当に三差路では心霊現象が多いのでしょうか。

実際に、スピリチュアルの世界では三差路では心霊現象が起こりやすいと言われています。

地方のおまじないで「背書き」という除霊の方法があるのですが、その背書きでは、水に浸した米とお茶の葉に息を吹きかけます。

そして、線香を持った除霊を受ける人の家族や近しい人間が、水が流れている場所か三差路まで行って、線香に火を点けます。

そして、息を吹きかけた洗い米とお茶の葉をそのままそこに捨ててくるのです。そのまま振り返らずに、絶対に声を出さずに元居た場所まで戻らなくてはならないのです。

水が流れている場所はなんとなく解る気がしますが、三差路でもOK。

水に浸した米とお茶の葉に憑いている「なにか」を映して、水や三差路に置いてくるという考え方です。

線香はその霊を弔うためのもの、そして、声を出したり振り返ってはいけないのは、その「置いてきたもの」が戻って来ないようにするためだと言われています。

実際に、この水背書きでつきものがとれて「熱が下がった」という人もいるほど、効果がある除霊の方法です。

沖縄で言われているように、三差路は、一方からの気がたまりやすく、良くないエネルギーや気が滞りやすい環境であるのは事実です。

三差路の突き当りや角の家での心霊現象が止まらないという話は割とよく聞きますし、昔から道が交差するところ…つまり交差点には災いや悪霊がたまっていると言われてきました。

それがよく解るのが「平安京の構造」です。

平安京は、陰陽道を基にして今風に言うならスピリチュアルに気を使って計画的に作られた都市です。

そして、平安京の内裏(天皇が住む政治の中心地)には、朱雀門などの十二の門が作られていました。

門には色々な役目があって、防犯などもその理由のひとつでしたが、よく考えてみると門って三差路なんですよね。

そして、有名な朱雀門には「鬼が出た」という逸話があるんです。

長谷雄卿草紙」という絵巻物の「朱雀の鬼」といって、そこそこ有名な話なんですが、ご紹介します。

ある男性が朱雀門を通ろうとしたときのことです。見らぬ男性が前に立ちはだかって「双六をしよう」と言い出したそう。

しかたなく双六に付き合っていると、双六に負けたその男性が”死んだ女性の良い部分だけを集めて作ったという絶世の美女”を差し出したというのです。

死んだ女性のいいところだけを集めて作った女はとてもキレイだったわけですが、100日間は触れてはいけない…と言われたそう。

なんでも、死んだ女のいろんなところを集めてたので、固まるまでに時間がかかる…と。

ですが、あまりの美しさに待ちきれず少し触れたところ、女性は溶けるように水に変わってしまったのです。

そして、しばらく経ったある日、朱雀門を通ると「よくも約束を破ったな!」と双六に負けた男が鬼になって襲ってきたそう。

男は北の神様に祈って事なきを得たそう。

この話はなんとも人間臭い逸話でもありますが、こんな伝説が残るほど、三差路や門には「何かが出る」と言われている場所だったのです。

ちなみにこの朱雀門があった場所は今では「此付近平安京大内裏朱雀門跡」という石碑が残されています。

三差路には幽霊がでる?三叉路にまつわる怖い話

三差路には鬼が出る!自分の生活道路や自分の家の周りにわりとよくある「三差路」ですが、こんな怖い話があるんです。

ある田舎町の三差路では「とにかく交通事故が多い」と近所の人の間では有名だったそう。

それもちょっとぶつかった…くらいではなく、ほとんどが死亡事故だったとか。

見通しがよい上に、道がそれほど広いわけではないからスピードも出せない。そんな場所なのにとみんな不思議に思っていたそう。

そして、その地域のある男性が結婚してお嫁さんが来たときのこと、このお嫁さんが霊感がある人だったんです。

この三差路を通るのを嫌がってわざわざ遠回りをしていたんだそう。

どうしてかと尋ねると…「痛かったことを思い出すの」と。

三差路に何があったのか、それを知る人はいないそうです。

ですが、この三差路では昔から良くないことが起こると言われていたんだとか。

もしかすると、いろんな負のパワーが溜まりにたまっている場所なのかもしれませんね。

「三差路には鬼がたまる?角地は幽霊が出やすいって本当?」のまとめ

三差路…あなたの近くにも必ずあるハズ…。

もし「なんとなく通りたくないな」そう思った時は、回り道をした方がいいかもしれませんね。

Miiko

ライター歴約10年 法学系院卒 得意記事は、歴史・スピリチュアル・法律等々 福岡の隅っこでコーヒー片手に執筆中