宇宙空間と聞くとどんな場所をイメージしますか?
真っ暗で無音で無重力・・・そんなイメージを持つ人も少なくないのではないでしょうか。宇宙がどんな場所なのか、太陽系の外はどうなっているのかその謎を解き明かすために人類は探査機を打ち上げて宇宙開発を進めています。
その探査機のひとつ、ボイジャー1号が太陽系外で音を観測したそうです。
ボイジャー1号は1977年9月5日にフロリダから打ち上げられた宇宙探査機です。打ち上げからすでに43年が経っていますか、今なお現役で2012年6月には太陽系の境界付近に到達し8月25日頃には太陽圏からの脱出に成功し、現在は星間空間の航行をしています。人類が最も遠くまで到達させた飛行体が、ボイジャー1号です。
そのボイジャー1号が太陽系外で「音」を観測したのです。
研究を主導した米コーネル大のチームは、約225億キロ離れたボイジャー1号から送られてきたデータを調査。その結果、星間ガスの放出が確認された。
コーネル大博士課程で天文学を研究するステラ・コック・オッカーさんは声明で、「星間ガスのかすかで持続的な低音を検出した」と述べた。
宇宙空間で音がしている・・・「あれ?」と思った方も多いはず。そう、音は空気の振動ですから、空気がない宇宙空間で音が観測されるというのはちょっと変ですよね。
今回、観測されたのはプラズマ波の音だったそう、音ではなく電磁波のようなものだったのかもしれませんし、もしかしたら宇宙空間は人間には観測でききい何かで満たされているのかもしれない・・・。解らないことだらけの宇宙空間ですが、ボイジャーが持続している音を観測したのは事実。もしかすると「他の星の生命体が出している何か」かもしれない!と夢が膨らみます。
ちなみに、94光年先の天体から信号が発信されているという話題も数年前にありました。
94光年先からの強い信号を捉えたのは、 ロシアの天体望遠鏡でした。観測されたのは2016年5月のことです。
「HD164595」という恒星の近くから発信されている信号を受信したのです。
ちなみにロシアの研究者は
ロシアの天文学者、ニコライ・カルダシェフ氏が文明の進歩のレベルを測る指標として提示した「カルダシェフの尺度」によると、信号を発した文明は、全3段階中の第2段階に達している可能性が高い。
というコメントを出しています。ちなみに、この全3段階中の第2段階に換算すると私達人類はまだ第1段階と言われており、もし、94光年先の天体から信号を発しているのが生命体だとしたら、私達より高度な文明を持っている可能性が高いと言うことになります。
今の段階では、この信号が生命体が発した物なのか、それとも、恒星の活動などの減少による物なのかははっきりしていません。
94光年という距離は宇宙のスケールで考えればすぐそこですが、私達人類にとっては行くことが出来ない途方もない距離です。94光年先の天体に向かって信号を発するのに必要なエネルギーは、地球だけに発信された場合でも人類の全エネルギー消費量に匹敵する膨大な物。そして、この強い信号は持続的なものではなく、1度観測されただけでその後は観測されていないそうです。
参考資料:地球外文明からのメッセージ? 94光年先からの信号についてSETIが見解を表明-やじうまPC Watch