田舎のイメージってどんなものですか?
良い面をあげるなら
などなど。デメリットをあげるなら
といったところでしょうか。
ただ、インターネット通販が普及し、Zoomなどを利用して遠くの人の顔をリアルタイムで見ることが出来る今の時代。田舎暮らしのデメリットは解消しつつあります。テレワークという新しい働き方が普及し始めていますし、わざわざ都会に住む必要がなくなったという方もいらっしゃるでしょう。
そんな中で「田舎暮らしに憧れる」という人も少なくありません。確かに田舎暮らしには良さがあるし、人が温かくて本当に環境がいいところもたくさんあります。ですが、大分のある村でこんな訴訟が起きていたことをご存じでしょうか。裁判にまでなってしまった田舎の「村八分事件」です。
村八分・・・言葉だけは聞いたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。村八分とは
村八分とは、村落の中で、掟や秩序を破った者に対して課される制裁行為であり、一定の地域に居住する住民が結束して交際を絶つことである。転じて、地域社会から特定の住民を排斥したり、集団の中で特定のメンバーを排斥したりする行為を指して用いられる。
まぁ、早い話「村で仲間はずれにされる」というやつですね。
子供じみたいじめや嫌がらせのようにしか思えませんし、2021年にもなって「こんなことあるわけないだろ」「昔の話でしょ」と思ってしまいますよね。
ですが、村八分が今の時代にも実際にあったんです。
訴訟にまで発展した村八分が起ったのは大分県宇佐市です。
被害者は元公務員でUターンした男性でした。
最初は住民との関係は悪くなったそうで、自治会にも加入していたんだとか・・・ですが中山間地域等直接支払制度という制度の交付金を巡ってトラブルが起ったのをきっかけに、自治会から外され、嫌がらせを受けるようになったとのこと。
嫌がらせの具体的な内容は
といったもの。
なかなかの嫌がらせですよね。
これに業を煮やした被害者が住民を提訴したのです。
判決は
判決は元区長らの行為を「『村八分』として共同不法行為を構成する」と認め、3人に共同で110万円を支払うよう命じた。また、その中の1人が嫌がらせをしたとして別に33万円の支払いも命じた。
引用:「村八分」訴訟、元区長ら控訴せず 集落で賠償金負担(朝日新聞) 大分県宇佐市にUターンした元公務員の男性…|dメニューニュース(NTTドコモ)
というもので、裁判所は被告が訴えていた人権侵害を認めました。
ちなみに被告側は
被告の1人によると、集落は先週末に寄り合いを開いて今後の方針を協議。控訴せず、各戸が分担して110万円と金利などを負担することを決めた。これと別に1人の被告に支払いが命じられた33万円については、被告本人が負担することになった。被告の宇佐市も控訴しないとみられる。
寄り合いでは「控訴すればまた数年ごたごたが続く」などの意見が出たという。これまで途絶えていた原告男性への集落行事の連絡については、区長がいないので集落からはせず、双方の代理人弁護士を通じて行う方針だという。
引用:「村八分」訴訟、元区長ら控訴せず 集落で賠償金負担(朝日新聞) 大分県宇佐市にUターンした元公務員の男性…|dメニューニュース(NTTドコモ)
といっているそう。
これほどのことをしておいて「ゴタゴタが続く」からという理由を持ち出してくるあたりに闇を感じてしまいます。謝罪や反省が少しはあってしかるべきだと思うのですが「ゴタゴタは嫌だ」なのでしょう。そして、集落からの連絡もせずすべて弁護士任せ・・・。恐るべし田舎のコミュニティです。
もちろん、多くの場所ではこんなことはないでしょうし、この集落がかなり特殊だったことは言うまでもないことです。ただ、移住する時にはどんな土地なのか、どんなコミュニティがある場所なのかを確認した方がよさそうです。
参考:大分で起きた“村八分”事件 被害者が語る“集落の人達がやった嫌がらせ”の中身-Yahoo!ニュース