「天狗」と聞くと”想像上の生き物”とか”伝説的なもの”というイメージがあるかと思います。確かにそれも間違いではないのですが、日本には八大天狗と呼ばれる大天狗が存在していたのをご存じでしょうか。
ちょっと怖いイメージがあるかもしれませんが、天狗はものすごい霊力を持った神様なんです。
天狗というと、この画像のような赤い顔をしたちょっと怖いイメージがありますよね。天狗がなにかということについてはいろいろな説があるんですが、天狗は妖怪でもあり神様でもある存在と言われています。日本には八天狗と言われる天狗がいることをご存じでしょうか。
実は、霊力が高い高僧や修験道を極めた人が亡くなったときに、大天狗になるとも言われています。大天狗は天狗の中でもさらに霊力が強いとされていて、天狗を祭った神社もあります。
八大天狗は
です。石鎚山法起坊を加えることもありますが、石鎚山法起坊はまた別格とされています。この八大天狗はとても有名で、強い霊力がある神様として祭られており、天狗はそれぞれ、呪法や兵法、鎮魂などで強い霊力を持っている信仰の対象です。
福岡県の英彦山もそのひとつで、英彦山豊前坊を祭る”高住神社”は日本八大天狗のひとりが祭祀として祭られています。英彦山そのものが霊場としてとても有名ですが、高住神社やその周辺は、神聖な場所として知られる福岡県屈指のパワースポットでもあります。
このような神様として祭られるのが天狗・・・と聞くとちょっと「怖いイメージ」が変わってきたのではないでしょうか。
大天狗になる人は“高僧”や”修験道”ですが、もともとどんな人だったのか気になりますよね。
「源平盛衰記」には天狗のことを
前後百年のことを予知する通力を有し、空を飛ぶこと隼のごとく、僧侶なれば地獄には堕ちず、無道心故往生もできず、魔界の天狗道に堕つ。無道心の僧、高慢の学匠は皆天魔となり、天狗と呼ぶ。
と書かれています。
“前後百年のことを予知する””空を飛ぶこと隼”のような人・・・もうそれって人間じゃないじゃん!って感じですが、修業を重ねることで人間離れした能力を有した人のことを天狗と呼んでいたということは間違いなさそうです。
なくなった後で天狗と呼ばれることの方が多かったのですが、中には行きながらにして天狗と呼ばれた(名乗った)人もいました。
役小角に使役した人や流刑になった人の霊を沈めた人など、その功績は様々ですが、八天狗と呼ばれる大天狗はいずれも霊力が強い神様です。
天狗と言えば・・・あの、でっかい扇子みたいなものを持っているイメージありますよね。あれを羽団扇というのですが、羽団扇を持っているのは、大天狗か大天狗に準ずるような霊力を持っている天狗界のエリートだけです。
天狗と呼ばれるだけでも、かなりすごいことですが、その中でもさらに選ばれた天狗だけがあの羽団扇をもっています。
天狗が持っている羽団扇は、鳥の羽で作られていて数は必ず奇数と決まっています。11枚の羽を使ったものが多いのですが、場所によっては9枚、13枚というところもあります。
[amazonjs asin=”B07KYRMND3″ locale=”JP” title=”家紋シール 浮線羽団扇紋 24cm x 24cm KS24-2676″]天狗を魔物とか、外法様と言う文化があるのは事実です。実際に、天狗のお面って怖いですし、怖い妖怪みたいなイメージもあるでしょう。ですが、結論から言ってしまえば天狗は怖いものではありません。怖くないどころかむしろ神様です!
修業道を究めた人も多く、山岳信仰の象徴でもありますし、山の神でもあります。
鹿児島の奄美大島では、「テンゴヌカミ」という天狗が藁人形に息をかけて生命を宿らせたあとに海や山に返したという伝説や、愛媛県では、行方不明になった子供を天狗が家に帰してあげたという伝説もあります。
空を飛ぶ怖い妖怪・・・そんなイメージとはかけ離れた伝説がたくさんあるんです。
参考資料:Wikipedia
[char no=”2″ char=”すぱもん”]へー別に怖くないんだね[/char] [char no=”4″ char=”Miiko”]そう、天狗はもともと僧侶や修業道を究めた人だからね[/char] [char no=”4″ char=”Miiko”]そんな人が悪い人なわけなくない?[/char] [char no=”2″ char=”すぱもん”]たしかにー[/char]
天狗とは、妖怪や魔物と言われることもありますが、実は優れた僧や修業道を究めた人が霊力を宿したときに天狗と呼ばれるようになったというものです。
中でも日本八天狗といわれる愛宕山太郎坊、比良山次郎坊、飯綱三郎、鞍馬山僧正坊、大山伯耆坊、彦山豊前坊
大峰山前鬼坊、白峰相模坊は天狗の中でも霊力が高いと言われている特別な存在です。天狗は信仰の象徴になっていて、神社の祭祀として祭られる神様です。
魔物ではなく実は神さまだった!もし、山間の神社で天狗が祭られていたら、手を合わせて見られてはいかがでしょうか。
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