毎日毎日、ニュースでもテレビでもネットでも新型コロナウイルスの話しを聞いて「もううんざり・・・」という方も少なくないと思います。
でもそれでもちょっと気になる話題・・・それはウイルスの変異です。新型コロナウイルスもそして他のウイルスもそうですが、ウイルスって変異するって話し聞いたことがありませんか?
ウイルスの変異とは何なのでしょうか。そして、私たちがウイルスと戦う武器でもある抗体とはどんなものなのでしょうか。
ウイルスとは細菌と違って、自分の力で増殖することはできません。だから、人間やどうぶつの身体に入り込んで増えていくというわけです。このあたりが細菌との大きな違いです。
ウイルスはどうぶつや人の身体に入って自分のコピーを作りながら増えていきます。このウイルスの遺伝子のひとつにRNAという遺伝子があります。インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなどはこのRNAをコピーして増えていく・・・。そして、コピーが増えて体内でウイルスが増殖すると発熱等の症状が出てくるのです。
もちろんウイルスにもいろいろな種類があるのですが、インフルエンザウイルスや今回感染拡大している新型コロナウイルスもこのRNAウイルスです。
実は、RNAはコピーをするときにミスが起こりやすいんです。このミスが変異といわれるもの。つまり、ウイルスの性質が変わっていくんです。
ウイルスがコピーを作っていく速度はものすごく早くてあっいう間。そして、このミスコピーのウイルスが増えていくことで、感染力が強くなったり、今までは感染しなかった経路で感染したりするというわけです。
新型コロナウイルスの話題がニュースで聞かれるようになった時に「ヒトヒト感染」がという言葉、聞いたことがありませんか?これは、ウイルスがヒトからヒトに感染するようになったかどうかということです。つまり変異のことだったんです。
最初はヒトからヒトに感染しなかったウイルスが、ヒトからヒトに感染するようになった・・・というのも変異のひとつと考えられています。
今、新型コロナウイルスに効果があるかも?と言われているアビガンはこのコピーを作って増殖するのを邪魔する効果がある薬なんだそうです。
参考資料:インフルエンザ HOW TO マニュアル 変異するインフルエンザウイルス
インフルエンザウイルスも1918年~1920年の間にパンデミックを引き起こしたことがあるウイルスです。スペイン風邪と呼ばれるパンデミックは、今で言う、A型インフルエンザが原因でした。
でも、A型インフルエンザが流行っても、今はパンデミックにはなっていませんし、緊急事態宣言も出ません。それはなぜが・・・ひとつはインフルエンザウイルスは特効薬があるから、そして、もうひとつはインフルエンザにはワクチンがあるからです。
ワクチンとは、体内に免疫を作るというもの、日本脳炎やはしかのワクチンを子供のころに接種して泣いてしまった記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
免疫というのは、身体の中にウイルスが入ってきたときに「これはダメなやつだ やっつけてしまえ!」と認識して攻撃することです。ウイルスが入ってきた段階で攻撃してしまえば、ウイルスが増殖する前に死滅させることができるので感染もしないし、人にうつすこともなくなります。
一度、かかった病気にはかからない・・・それは、体内に免疫ができるからなのです。この免疫を病気にならずにつくるものがワクチンです。
ワクチンは一度打てば長い期間免疫を保つ物もあれば、インフルエンザのように毎年打つ必要があるものまであります。
つまり、新型コロナウイルスの特効薬ができて(もしくは既存の薬が見つかって)、ワクチンが開発されれば人類は、この未知のウイルスと戦う武器を手に入れたことになります。
この武器を手に入れるまでは、感染拡大を防ぐためにできることは人と接触しないことなんです。
参考資料:中外製薬 免疫とは?
新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどが変異するのは、遺伝子をコピーして増えていくときのミス・・・。このミスコピーされたウイルスが増殖すると、今までとは違う性質をもったウイルスになって時に人にとってとんでもない脅威になるのです。
そして、私たちがウイルス戦うための武器のひとつがワクチンです。ワクチンは、体内に免疫をつくるもので免疫を持っていれば発症する前にウイルスをやっつけることができます。