最近、長野県や岐阜県で「なんか地震が多いよね」とインターネットの一部で話題になっています。
「ここって地震多いよね」なんて言われる場所ですが、確かにこのところ地震が多いんです。本震・前震という区別があまりなく、特定の地域に集中して地震が発生する群発地震。なんとなく何かが起こる前触れっぽくて、不気味・・・な気がしてしまいます。「巨大地震が来るんじゃ・・・」と不安になっている人もいらっしゃるかもしれません。
群発地震は、地震に慣れている日本人でも決して気持ちの良い物ではないわけですが、昭和40年ごろに約5年間も続いた”世界でも稀”な群発地震があったことをご存じでしょうか。
群発地震とは、本震が来てから余震がくるような地震や、前震があってからドーンと本震がくるような地震ではなく、ある特定の地域に集中して地震が多発する地震のことです。どれが本震なのかよく解らないけど、最近地震がやたらと多いというイメージです。
例えば、東日本大震災の前や後には震源地周辺で何度も地震が観測されましたし、熊本地震で本震の前に一日に何度も揺れが観測されました。ですが、これは余震や前震・・・、群発地震とは呼ばれません。
群発地震の活動は、揺れが減ったりまた増えたりを繰り返しながら徐々に終息していきます。
日本は世界でも有数の地震の多い国として知られています。ということは、あまり嬉しいことではありませんが、当然、群発地震も何度も観測されています。
日本で観測された群発地震の中でも有名なのが“松代群発地震(松代地震)”です。昭和40年の8月から始まったこの群発地震は、終息まで約5年半という長い期間を要したことで知られています。
地震が起こったのは、長野県埴科郡松代町付近です。
最大マグニチュードはM5.4、震度5。活動のピークは1966年で、最も有感地震が多かった日は1966年4月17日の震度1以上の地震585回を観測しました。1日585回ということは、単純計算すると1分あたり2.4回の地震があるということになります。
この日は、近隣住民の方は、心理的にもかなり辛かったことでしょう。
5年半も続いた松代群発地震でしたが、幸いなことに死者はひとりもいません。ただ、被害が全くなかったというわけではなく、何度も繰り返す揺れでダメージを受けて地すべりや建物の倒壊、破損などの被害はありました。
群発地震が発生するとどうしても私たちが心配してしまうのが「巨大地震の前兆なんじゃないの?」ということです。
いつ起こってもおかしくない巨大地震・・・。
南海トラフや首都直下の地震に警戒してしまうのは、日本人なら自然な反応です。
群発地震と巨大地震の関連性については、よくわかっていないのが今の現状。地震予知をしようとたくさんの研究者が日々、努力をしていますが、地震を正確に予知することはできないのです。
ただ、群発地震が発生するということは、少なくともその周辺では大き目の揺れが来る可能性はあると考えて行動したほうが懸命かもしれません。
いつか必ず来るだろうと言われている巨大地震や災害への備えは、普段からしておいた方がよさそうです。
今回は、地震が多発する群発地震についてご紹介しました。
日本は世界でも有数の地震大国・・・過去には5年半という長い期間継続した群発地震”松代群発地震”もありました。松代群発地震の最大震度は5。最も揺れが多かった日には1日あたり585回もの有感地震を観測しています。幸いにも人的被害は出なかったそうですが、地すべりや建物の倒壊などの被害がありました。
群発地震と巨大地震の関係については、まだ解らない事が多いのが現状です。ですが、過去には5年半もの間継続した群発地震もあったわけですし、南海トラフや首都直下などへの備えはしておいた方が良さそうです。
コチラの記事では、2020年5月に岐阜や関東で何度も発生している地震や、深海魚の打ち上げについて詳しく追及しています。興味のある方はぜひご覧ください!
参考資料:気象庁 松代群発地震50年特設サイト