「洋子のはなしは信じるな」失踪した真由美さんの姉・洋子の証言は不可解である

「洋子のはなしは信じるな」

みなさんはこの言葉を聞いたことがあるでしょうか。

これは、1994年に起こった「嵐真由美さん失踪事件」について、真由美さんの家族がインタビューを受けている映像に映り込んだメモの言葉です。

未解決となったこの事件には謎が多く、この言葉については未だに議論が絶えません。

この記事では、この言葉の真相や事件の謎、不可解な点について迫っていきます。

 

1.事件概要

まずは嵐真由美さん失踪事件の概要をお伝えします。

1994年9月、当時27歳の嵐真由美さんは出産のために東京都墨田区にある実家に戻っていました。

そして92日の19時ごろ当時1歳の娘を実家に残して外出し、そのまま行方不明となってしまいます。

「同級生に会いに行く」とだけ言い残して行方不明となった真由美さんは、そのまま戻ってくることはありませんでした。

2.「洋子のはなしは信じるな」が話題となったきっかけ

「洋子のはなしは信じるな」

この言葉が広まったきっかけとなったのは、ニュース番組「スーパーJチャンネル」でした。

この番組では、未解決事件を番組独自で調査する人気コーナーがありました。当時この事件も未解決事件として取り上げられ、そこでこの事件が取り上げられることになったのです。

2-1.インタビュー中に背後に謎のメモ

 

番組取材班は真由美さんの実家に取材に出向きます。テレビで特集し拡散することで真由美さんが見つかる可能性もあると考えた家族は、この取材を受け入れました。

しかし、インタビュー映像を取っていたディレクターがある異変に気づきます。

話題になったのは真由美さんの父親がインタビューを受けているシーン。それまで特に変わった様子はなかったものの、突然母親と思わしき人物が父親の背後、カメラにも映る場所に「洋子のはなしは信じるな」と書かれたメモを張り付けたのです。

「洋子」とは真由美さんの姉のことで、実家に暮らしていた洋子さんもこの取材でインタビューを受けていたのです。

カメラにもばっちり映ったこのメモについて、番組スタッフも違和感を感じますが「不可解なものがあったほうが視聴率がとれそうだ」というディレクターの判断により、そのまま放送されることとなります。

案の定、放送を見た視聴者から「あれはどういうことだ」と大きな反響があり、ネット上でも話題となりました。

3.姉「洋子」の証言まとめ

「洋子のはなしは信じるな」とのメモが大きな反響を呼んだインタビューですが、姉の洋子さんや家族はインタビューでどのような証言をしたのでしょうか。

家族や容疑者の証言内容と、不可解な点を紹介します。

3-1.真由美さん失踪前後の証言

前述したとおり、真由美さんは姉・洋子さんに「同級生に会ってくる」と言い残して家を出ました。

しかし、洋子さんが真由美さんが当日会っていたという同級生に確認したところ、事件当日は会っていないといいます。

真由美さんは事件前、やけに落ち着かない様子だったと語る真由美さんの家族。なぜ真由美さんは姉に嘘をついて家を出ていったのでしょうか。

3-2.不倫相手からの一本の電話

 

そして、1歳の娘を残して帰ってこない真由美さんを待つ家族のもとに一本の電話がかかってきます。

電話をかけてきたのはAという男性。

実はこの日、Aは真由美さんの実家に何度も電話をかけてきていました。

何度も電話をかけてくる理由はわかりませんでしたが、A「今日の昼、真由美さんと会っていた。真由美さんが死んでいたら、罰として刑務所に入ります」とだけ言い残し、電話は切れたのです。

3-3.真由美さんのタンスから謎のメモが

事件後、洋子さんが真由美さんの部屋を整理しているとき、タンスから一枚のメモを発見しました。

メモには「Aと不倫していたが、裏切られた」の言葉とともに、Aの電話番号が書かれていたそうです。

実はAと真由美さんは不倫関係にあったのです。もしこれが本当であれば、「同級生と会ってくる」と嘘をついて家を出たことの説明はつきます。

3-4.1995年には探偵にAの調査を依頼

洋子さんは事件から半年後の19953月、探偵に容疑者Aの調査を依頼したそうです。

探偵の報告によると、Aは毎日深夜になると山の中に行っていたそう。そして決まって缶ジュース2本を持っていたのだとか。

その報告を受けて警察は山の中を捜索しましたが、結果何も発見できませんでした。

4.洋子の証言に信憑性はあるのか

 

この事件は本当に謎が多く、事件に関する証言はほとんど洋子さんからのものでした。洋子さんの話からしか手がかりが出てこないため警察も捜索が難航していたのも事実です。

しかし、警察も洋子さんの話を信用していたわけではありません。

洋子さんの証言には不可解な点がいくつかあり、信憑性には疑問が残ります。

4-1.洋子は真由美さんのメモを破棄

真由美さんのタンスから発見されたという謎のメモ。中には「Aと不倫していた」などとの内容が書かれていました。

しかし真由美さんが失踪した後に発見された大事なこのメモ、洋子さんは発見後すぐに破棄してしまったそうです。

よってこのメモを見たのは洋子さんのみで、他に存在を確認した人はいません。

普通であれば、真由美さんや容疑者発見の手がかりとなり得る大事なメモを破棄するでしょうか。

4-2.探偵の調査報告にも謎が

洋子さんが調査を依頼したという探偵の調査報告についても疑問点があります。

まず、深夜に山の仲間でAを尾行するのが困難なこと。山の中に徒歩で行くとは考えづらいため、車での尾行になります。

街灯や店の明かりも無い山の中、車のライトを照らしながらの尾行はほぼ不可能です。

仮に山の中まで尾行が成功したとして、そこは暗い山の中。

尾行に気づかれない距離から「ジュースを2本持っていた」と細かい部分まで様子がわかるとは思えません。

5.洋子の証言は嘘?真由美さん失踪事件のその後

以上の理由から、洋子さんは証言で嘘をついている可能性も考えられます。本当に探偵に依頼したのであれば、真っ先に警察がその探偵にも話を聞くでしょうしね。

洋子さんの証言が怪しいことに母親も気づいており、インタビュー時隣の部屋にいた洋子さんに気づかれないようにメモで視聴者への警告をしたともいわれています。

そしてこの事件のさらに怖いところは、2013年に洋子さんまでも行方不明になっていること。

ネット上では洋子さんを真犯人とする説や洋子さんと家族との軋轢など、様々な説が囁かれていますが、どれも信用できる根拠はありません。

真由美さんの娘が成人し立派な大人になった今、事件の真相が明らかになることを願います。

オカルトオンライン編集部

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