旭川中国人墓地
北海道内で札幌に次ぐ人口の旭川市といえば、今や海外観光客からも人気の「旭山動物園」を思い浮かべるという人が多いのではないでしょうか。北海道のほぼ中央に位置していて、道北の産業や経済などの中心ともなっていますが、心霊スポットも数多くあるんです。
今回ご紹介する『旭川中国人墓地』は、北海道開拓時代のとある悲しい事件で亡くなった中国人の方たちが眠る場所ですが、いつからか幽霊が出るとうわさされるようになり、肝試しに行く人が多いです。
北海道旭川市にある中国人墓地にはどんな歴史的な背景があって、どのような心霊現象が起きるのでしょうか。
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私が旭川を離れて10年が経ちますが、2016年に「中国人強制連行殉難烈士慰霊碑」が建てられています。地元の人にもあまり知られていないのですが毎年「中国人強制連行事件殉難烈士慰霊祭」も行われていて、完全に放置されている墓地というわけではありません。
この中国人墓地には第二次世界大戦中に強制連行され働いていた中国人労働者が眠っていますが、地域の共同墓地という扱いで中国人以外のお墓も存在します。
「強制連行」というと何の罪もない民間人を連れてくるというイメージを持つ人が多いですが、このときに連行されたのは「共産党軍の捕虜」や「帰順兵」、「武装盗賊団の一員」や「囚人」、さらに華人や中国人の捕虜なんです。
ちなみにこの当時、出稼ぎでの北海道の仕事は陸軍下士官の給与の4倍だったともいわれ、厳しい自然や劣悪な労働環境に耐える必要があったものの、稼げることから朝鮮人の出稼ぎ労働者にとても人気がある場所だったそうですよ。
私が旭川に住んでいた当時も地元の心霊スポットとして必ず名前が出てきた中国人墓地ですが、場所は正確には旭川市ではなく「上川郡東川町」です。
山の中にあるこぢんまりとした墓地ですが隣の敷地は畑になっていて、私が20年近く前に友人の車で訪れたときは普通に農家のおじさんがトラクターに乗って畑仕事をしていたので、ちょっと気が抜けたのを覚えています。入口付近に7つのお地蔵様がいるのですが、こちらはその昔東川町で起こった一家殺害事件の被害者のために建てられたものという説もあります。
最初に中国人墓地を訪れてから数年後、別の友人たちと深夜に行く機会があったのですがこのときは、昼間とは雰囲気が一転し誰も車から出たがらずすぐにUターンするという結果に。幽霊が見えた、という人はいなかったものの、異様な雰囲気で車外に出られませんでした。
中国人墓地に肝試しに行って実際に恐怖体験をしたり、霊を見たという話は尽きません。うわさの中でも特に多い現象や目撃談には次のようなものがあります。
強制連行された中国人だけでなく一般の日本人などのお墓もあることから、この場所に現れる幽霊は作業員だけではないようです。実際に行った人のブログなどを読んでいると、中国人墓地から帰る途中にファミレスやコンビニエンスストアに寄ったときに、ついてきた霊が離れていったという記事もあります。
20年近く前の話ではありますが、私が中国人墓地を深夜に友人の車で訪れた際、誰も車外に出られずすぐにUターンしたとお話ししましたが、実はこれには続きがあるんです。
山を下りて舗装された大きな道路に出た際、後ろから物凄い勢いで何かが迫ってくるようなイメージがふと頭に沸いたんです。霊感の強い友人が「塊状のが追いかけてきてる」と言った瞬間、何かが体を通り抜けた感じがしました。
事故などなく無事友人宅に戻った際にこのときのことを話ししたら、「追いかけてきたと思ったら車の中を通り抜けて行った」と。しかし…この心霊スポット巡りから1ヵ月後、私は夢で作業服姿の鉈を持ったおじさんに殺されかけるという夢を見たんです。
周囲に話すと「目覚めなかったらそのおじさんに殺されて、本当に死んでたんじゃ？」と怖いことを言われました。もしかしたらあの中国人墓地の幽霊がついていたのかと思いましたが、夢はこれ1度きりだったので鉈を持ったおじさんの正体などについては謎なままです。
最近人気急上昇中の、心霊系YouTuber「鳥肌」の2人が、2019年に中国人墓地を夜間に訪れたときの動画がUPされています。こちらの動画前半が中国人墓地の映像ですが、人の声や足音が聞こえるというのですが…みなさんには聞こえるでしょうか？
第二次世界大戦時に旭川に強制連行されてきた中国人労働者のお墓だけだと思っていた人は多いのではないでしょうか。一般の方も眠る中国人墓地では、さまざまな霊が目撃され心霊現象を体験したという話もあります。
強制連行された中国人労働者は厳しい環境に耐えながら虐待に遭い亡くなった方も多く、そういった人たちの恨みは相当なものでしょう。遊び半分で肝試しに行くと、事故にあったり連れ帰って怖い目に遭うこともあるかもしれません。
過去に知り合いの先輩が実際に中国人墓地に行って事故に遭ってしまったという話も聞いています。もし行くのであれば…何が起こっても後悔はしない・自己責任ということを肝に銘じておいてくださいね。