皆さんは「脳への損傷」と聞くとどんな状況をイメージしますか?
多くの人は、交通事故や爆発事故のような目に見える形での脳への衝撃、もしくは、日本脳炎のような感染をイメージするのではないでしょうか。
脳は、私たち人間にとってとても大切で重要な臓器です。体への指令を出すのも脳ですよね。
今回、ご紹介するのは「脳への損傷」をある特定の人たちが受けていたというものです。
ある特定の人たちが脳への損傷を受けていた…。その人数は130人に及ぶとされています。
中央情報局(CIA)や国防総省の職員らも被害を受けた。19年には外国で勤務する米軍当局者が運転する車が交差点に差し掛かったところ、吐き気と頭痛に襲われ、後部座席にいた2歳の息子が泣きだしたが、交差点から離れると吐き気は収まった。
とのこと。
脳への損傷を受けていたのは、キューバや中国に滞在歴があるアメリカ外交官でした。
2016年以降、これらの国に勤務していた人たちの約130人が脳にダメージを受けていることが解ったそう。もちろん、脳へのダメージといっても殴られた!とかぶつけた!というものではありません。
そして、アメリカ外交官というのも気になることろです。
中央情報局(CIA)や国防総省の職員らも被害を受けた。19年には外国で勤務する米軍当局者が運転する車が交差点に差し掛かったところ、吐き気と頭痛に襲われ、後部座席にいた2歳の息子が泣きだしたが、交差点から離れると吐き気は収まった。
物理的に外交官を誰かが攻撃したわけではないのに、脳へのダメージがある…。これはどういうことなのでしょうか。
物理的な衝撃ではなく、脳にダメージを与える方法…「そんな!超能力でもあるまいし!」と思ってしまいますが、不可能ではないと言われています。
その可能性のひとつがマイクロ波兵器です。
マイクロ波というのは、電磁波のひとつ。私たちの生活に欠かせない電子レンジにもマイクロ波が使われています。
実はこのマイクロ波は、兵器にも利用できるそう。実際に中国ではマイクロ波兵器で、標高5600メートルにある係争地域でインド軍と戦い領土を奪ったとしています。
マイクロ波を適地に向けて発射することで、その目的地周辺は電子レンジ状態に…マイクロ波を浴びた兵士の多くが嘔吐などの体調不良にみまわれて撤退したというのです。
もちろんこれが本当に起こったことなのかは解りませんが、マイクロ波を浴びると熱が発生し、最悪の場合人も生物も死んでしまいます。仮に死に至るほどのマイクロ波ではなくても体へのダメージは相当なものでしょう。
当然、脳へのダメージも想定されます。
今回のニュースでは、脳へのダメージがあったのは中国やキューバに駐在していた外交官130人。
自然現象で、これだけの人が脳へのダメージを受けるというのはちょっと考えにくいですよね。
マイクロ波兵器は、ミサイルのように目に見える何かが飛んでくるわけではありません。
例えば、弾道ミサイルであれば日本にはイージス鑑をはじめとするミサイル防衛システムが構築されており、迎撃が可能です。ですが、マイクロ波を迎撃することはできない…そのあたりにマイクロ波兵器の恐ろしさがあります。
令和2年の防衛白書でも、高出力のマイクロ波兵器などについて触れられており、すでに現実的になっている驚異の一つです。
今回のアメリカ外交官の脳へのダメージの原因については明らかにされていませんが、ミサイルや爆弾、生物兵器だけではくマイクロ波兵器の使用も日本の大きな驚異になりそう…まるでSFの世界の話のようですが、それが現実になっているのです。
参考資料:令和2年版 防衛省・自衛隊防衛白書 第4節 電磁波領域をめぐる動向