近頃は対面や電話だけでなくチャットやメールでも鑑定ができることから、占いの人気が高まっていますよね。一口に占いといってもさまざまな種類がありますが、北欧の『ルーン占い』占術があります。ルーン占いでは石などに刻まれたり、カードに表記された『ルーン文字』の出方で、相談者の未来や今後起こることなどを占いますが、実はこのルーン文字自体に魔力があるといわれているんです。
魔力を持つといわれるルーン文字を作り出したのは誰なのか、またルーン文字それぞれの単語が持つ意味やおまじない感覚で使うことのできる、簡単な使い方などについて解説していきます!
占いの世界だけでなく、アニメやゲームなどで日本でも最近はよくルーン文字の言葉を目にしますよね。完全なる創造された文字だと思っている人もいるでしょうが、実はルーン文字は太古から北欧に伝わっている文字なんです。
しかもルーン文字を作ったのは、北欧神話の主神であるオーディンだとされています。オーディンについてはこちらの記事でも触れているのでチェック!
北欧神話とゲルマン神話において最高神とされるのがオーディンという神様です。ギリシャ神話などで言えば「ゼウス」、日本で言えば「天照大神」といった位置づけになりますが、北欧神話という世界観は少し特殊であり、決まった『国』というよりも、バイキングなどを含めたアーリア人種によって信仰されてきた神ですので、神話の成り立ちは少し複雑です。しかし、北欧神話に登場するオーディンを始めとした有名な神々は近年の映画やゲームなどで多数登場しているので、名前だけは聞いたことがあるという人も多いでしょう。今回は最高神...
【北欧神話】最高神オーディンの装備と知識が色々とヤバすぎる - オカルトオンライン|都市伝説・オカルト・怖い話・心霊スポット
「神様が作ったなら、思い付きや力を使ってお手軽にできたんだろう」なんて思っていませんか?
北欧神話で伝えられているオーディンがルーン文字を作るくだりでは、そんな生易しい描写はありません。
世界の中心であるユグドラシル(世界樹)のトリネコの樹に自分自身を吊るしたうえ、お腹に槍を突き刺して生贄にするという自虐的な描写があるんです。しかも吊るされたのは1日ではなく9日間と長期にわたり、自分自身が最高神という理由はあったものの「そこまでするなんてマゾなんじゃないか」と思ってしまうほど。
しかし自らを生贄に捧げ得たルーン文字には強大な力があり、オーディンはあらゆる術を使えるようになったんです。そしてこのルーン文字を人間に伝えたのは、ヘイムダルという神で人間の国を単身で旅しているときだと伝えられ、今から約2000年前に人間界に誕生したとわれています。
ルーン文字が私たちの世界に誕生したとき文字数は24文字だったのですが、さまざまな地域に広まっていき長い歳月がたつにしたがい16~30文字など派生系のルーンが誕生していきました。現在占術で使用されているルーン文字には何も記載のない『ブランク』が追加され、25文字になっています。現代で知られているだけでもゲルマン共通ルーン文字・北欧ルーン文字・アングロサクソンルーン文字など約80もあるんですよ。
ルーン24文字を英語のアルファベット表記にすることができるんですよ。英語での表記にした場合、最初の6文字が『F・U・TH・A・R・K』という並びになるので、アルファベット式の表記を『フサルク』と呼んでいます。ルーン文字はそれ一文字だけでも意味を持っており、古代の人々はこれらの文字の意味をしっかりと覚え、言葉を組み合わせて占いだけでなくお守りや魔術などに使用していたんです。
魔術・占術で使用されているルーンは、現在は主にゲルマン式とアングロサクソン式が多いですが、発音に違いはあるものの意味は同じです。例えば「炎」を象徴しているルーンをアングロサクソン式では「ケン」、ゲルマン式では「カノ」と呼びます。
意外に知られていないようですが、実はあのナチスもルーンを使っていたのを知っていますか?
ナチスのシンボル「ハーケンクロイツ」は、ルーン文字で太陽や勝利を意味する「シゲル(英語表記ではS)」を2つ組み合わせたものという説があるんです。
このように複数のルーンの組み合わせで表記する方法を『バインドルーン』とよびますが、単独文字で使用するよりもパワーは強力なものになります。
ルーン文字は唱えるだけでなく、石や木の枝・ガラスなどに刻んだり、紙に書いて持ち歩くことでお守りにしたり、魔術的な儀式をおこなうことも可能。
1文字だけでも効力がありますが、具体的な目的ならば複数の文字を組み合わせて文字を作ったり、唱える・歌うといった方法で使用することで効果を高めることが可能。特別な儀式や経験、また悪魔との契約や霊を呼ぶなどといったことをする必要がなく、誰でも気軽におこなうことが可能なおまじない的なものと考えたほうがよいでしょう。
ルーンを刻むときは、願いや目的に直接かかわりのある言葉を選ぶのがポイント。刻む以外にも油性マジックなどで書き込むといった方法や紙に護符のように書いて持ち歩くのでもOKですが、目的がかなったのであれば燃やすなどして廃棄するのが一般的。
強大なパワーを利用したいのであれば、バインドルーンにするのがおすすめです。バインドルーンを作るときは一度ルーン文字を英語表記にして該当する文字を探すと作りやすいです。
ルーン文字が登場する映画作品は多いですが、「シャドウハンター」では北欧神話は登場しないものの、妖魔と対戦するときに戦いなどに使用する魔術としてルーン文字が使われています。海外では映画が作成された後にTVドラマ化もされているので、興味のある方はぜひ一度視聴してみて!
今回は簡単にですが、神秘的でありながらも強力な魔力のあるルーン文字について解説してきました。この記事を読んで興味を持ったなら、もっと掘り下げて調べていくことで、魔術や占いだけでなく歴史や北欧神話についても学ぶことができるでしょう。