こっくりさんは降霊術だった!

子供の頃に「こっくりさん」をしたことありますか?

教室や体育館の裏なんかで、こっそりとこっくりさんをしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

1970代、そして、平成初期から中期にかけて、心霊写真や心霊現象は一大ブームといってもいい盛り上がりを見せました。

心霊写真を集めた本やテレビ番組も多い時代でした。

そんな時代に子供たちの間で流行ったのがこっくりさんだったのです。

公開日:2019年10月26日 更新日:2020年2月23日

こっくりさんのルール

こっくりさんは漢字で書くと「狐狗狸さん」…、ヨーロッパの「テーブル・ターニング」が起源とも言われています。

なぜわざわざ漢字を紹介したかというと、日本でされているこっくりさんは、狐の霊を呼び出す行為…つまり降霊術なのです。

ヨーロッパのテーブルターニングは占い的な意味合いが強いのですが、日本のこっくりさんは降霊術的な意味合いが強く、実際にこっくりさんをするときも「こっくりさんこっくりさん」と呼びかけます。

こっくりさんでは、紙に『あ~ん』まで五十音を書いて硬貨を置いてこっくりさんに質問をするというもので、硬貨が動いてこっくりさんが質問に答えてくれるというものです。

化学的な解釈もあるにはあるそうですが、なんらかの霊が降りてきていたとしか思えないような体験をしたことがあるという方も、結構います。

こっくりさんの起源と言われているテーブルターニングは、1884年伊豆半島下田沖に漂着した外国の船の乗組員が教えたものが日本で普及したものと言われています。

ですのでもともとはテーブルターニングだったわけですが、それが日本の文化と結びついて変化し狐の霊を呼び出して交信する『降霊術』のひとつとして確立したようです。

そして、こっくりさんの起源となったテーブルターニングは、レオナルド・ダヴィンチの時代にはすでに原型があったそうです。

ただ、なんとなく子供たちの間で流行った遊びではなく、歴史があったんですね。

こっくりさんは実は危険な降霊術?

こっくりさんのルーツはテーブルターニングですが、実際に霊が降りてくることがあるのも事実。

もちろん、絶対に心霊現象が起こるわけではありませんが、なんの修行もしていない人が遊び半分で霊との交信をするのはあまりオススメできる行為ではありません。

実際に、こっくりさんが子供たちの間で流行したときに「絶対にしてはいけない」という大人も多くいましたし、学校でこっくりさんを禁止していたというところもありました。

霊との関係が証明されたわけではないものの、心を病んでしまう子もいたといいます。

降霊術を安全に行うためにはそれなりの修行など必要といわれていて、素人がまねごとをすると危険です。

ましてや、遊び半分で霊を呼び出して交信するなど、スピリチュアルな世界を信じる人間からすれば「とても危険」としか言いようがありません。

こっくりさんで「わたしのところにおいでください」と言って霊を呼び出したものの、呼び出した霊がいいものばかりだとは限りません。

そして、呼び出してしまった霊が、今度は帰ってくれない…ということだって十分に起こり得るんです。

遊び半分で呼び出して、聞きたいことだけ聞いたら「じゃ、帰ってね」なんてことをしていたら、そりゃ、こっくりさんだって怒りますよね。

こっくりさんで呼び出すのは狐の霊だと言われていますが、狐はもともと神様のつかいでもあります。ですから、いい加減に扱っていいものではないんです。

ましてや、子供が遊び半分で呼び出して、好きな人のことを聞いて楽しむようなものではないことだけは確かです。

そして、これは都市伝説でもありますが、こっくりさんでは絶対に聞いてはいけないことがあるそうです。

それは「あなたの好きなもの」と「あなたは誰ですか」という質問です。

こっくりさんに好きなものを尋ねると「子供が欲しい」と答えられて、こっくりさんをしていたこどもが行方不明になった…とか、「好きなもの」を尋ねると、憑依されてしまった…という話はもうそこらじゅうに転がっています。

こっくりさんをすると、低級な霊や地縛霊を呼び出してしまう可能性が高く、名前や好きなものを聞いてこっくりさんに感情移入しようとすると憑依されてしまうんです。

こっくりさんで本当にあった怖い話

こっくりさんは危険な降霊術ですが、こっくりさんをしたある子供が体験したお話をご紹介しましょう。

終業式の日の午後、ある小学生のグループが学校の帰り道にある公民館の裏でこっくりさんを始めました。最初のうちは「好きな人」のことを聞いたりと小学生らしい質問をしていたんですが、突然、何も聞いていないのに10円玉が動き出して「かえれ」「かえれ」と言われたそうです。

怖くなってこっくりさんを止めて通学路に差し掛かったとき、突然天気が悪くなって雷雨になったそう。

そしての雷雨で公民館の裏の大きな樹に雷が落ちて公民館はあやうく火事になるところだったそうです。

もし、あのときこっくりさんがかえれと言わなかったらと考えると今でもゾッとすると大人になった今でも思うそうです。

ちなみに、こっくりさんしたあと、その人は自転車で転んで大けがを、そして他の2人も家族に立て続けに不幸があったり、中学受験に失敗して引きこもりになったりと良いことがなかったそうです。

私にこの体験を語ってくれた人は、その後、こっくりさんをしたことをおばあちゃんに話したそうで、お寺お祓いをされたので怪我だけで済んだ…そうです。

「こっくりさんは降霊術だった!」のまとめ

日本人にとって最も身近な降霊術ともいえるこっくりさんですが、本当に霊を呼びだせる方法ですから、遊び半分でこっくりさんをするのは危険です。

ただのおまじないや占いではなく本当に霊を呼び出してしまうこともあるので、素人は手を出さないほうが賢明でしょう。

Miiko

ライター歴約10年 法学系院卒 得意記事は、歴史・スピリチュアル・法律等々 福岡の隅っこでコーヒー片手に執筆中