神様や仏様にお願い事をしにいく場所といえば、神社やお寺です。
年末年始の挨拶や安全祈願、受験のお願いなどなど…ことあるごとに神仏に願い事をするという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
普通の範囲のお願い事なら、1回…多くても数回程度のお願いですが「どうしても叶えて欲しい願い事」があるときにするお願いの方法があります。
「お百度参り」です。実際にやったことがあるという方はあまり多くないかもしれませんが、ドラマや映画で見たことならあるのではないでしょうか。今回はお百度参りにスポットを充てて行きたいと思います。
お百度参りってなに?
お百度参りとは同じ神社やお寺に何かを祈願するために100回お参りをすることです。
100社の神社に1回ずつお参りしても、それはお百度参りにはならず、必ず同じ神社やお寺に100回お参りしなれければお百度参りにはなりません。また、同じ神社やお寺に、複数日にわけて100回…もお百度参りとはいいません。
お百度参りの方法は?
お百度参りの方法は、神社やお寺の入り口から本堂まで歩いて参拝したあと、また、入り口まで戻って再度参拝するという方法です。本堂で100回願い事を唱えてもお百度参りではありませんし、入り口まで戻らずに100往復して参拝してもお百度参りとはいいません。
お百度参りは別名「お百度を踏む」とも呼ばれていて、あくまでも100回ちゃんと入り口から参道を通って本堂に参拝する必要があります。
お百度参りは古くからある日本の祈願方法で、今でもお百度参りをする方がいらっしゃいます。神社や、お寺のなかにはお百度参りをする方のために回数を数えるための、道具が用意されているところもありますし、お百度参りの目印になる石柱が置かれているところもあります。
夜のお百度参りは危険?
とにかく「何が何でもお願いを聴いて欲しい!」「普段の願い事とはレベルが違う」のがお百度参りでの祈願です。
実は、お百度参りは人に見られない方がイイ…と言われることもあります。となると「夜ならいけるんじゃない?」ってことになりますが、神社やお寺のセキュリティーの問題で深夜の参拝が出来ないところも多く、今の時代に人に全く見られずにお百度参りを達成するのはかなり難しいと言えるでしょう。
でも、セキュリティーの問題だけではなくて、夜のお百度参りは危険という説もあります。
実際に、同じ神社やお寺に100回参拝するのは、かなり大変…。相当な心づもりがなければ、途中で辞めてしまいたくなるはず…。
そんなお百度参りには並々ならぬ”念”のようなものがあるといわれています。そして、夜のお百度参りは「危険」だとも言われています。
もちろん、参道が暗くて危ない!とか、バッタリ賽銭泥棒にでも出くわしたら危ないという理由もあります。
ですが、ある考え方によると「夜は神様の時間」「神様が休んでいるときにお参りするのは良くない」とも言われています。もちろん、夜に行われる祭祀もありますし、考え方はいろいろです。ですが、もし、夜、神様が休んでいるときに「お百度参り」したら…。
あなたが神様だったら「うるさいんじゃい!」ってなりますよね。お百度参りをするということは、尋常ではない願い事があるはずなのに、そこで神様を怒らせてしまったら「逆効果」かもしれない…。だから、夜のお百度参りは危険とも言われています。
お百度参りはどのくらい時間がかかる?
お百度参りにかかる時間は境内の広さによっても違いますが、だいたい2~3時間あればできると言われています。
服装はいつもの服装でOK!四国八十八カ所を回る人のような格好をしなくても、大丈夫です。お参りの前にお風呂に入って身体を綺麗にしてから、自宅から神社までの間は車を使っても構いません。
足で歩くのは、境内の中のみ…。あとは、入り口から100往復してお願いをすればお百度参りとなります。
お百度参りしたら効果はあるの?
普通の参拝より大変なお百度参りですが、効果のほども気になるところです。
お百度参りで必ず願いを聞いて貰えるという保証があるというわけでは当然ありませんが、お百度参りは日本の民間人に受け継がれてきた参拝の手法の一つで歴史は鎌倉時代初期までさかのぼることができるそう。
もし、お百度参りに少しも効果がなかったらとっくくになくなっているはず…ですから、やはり普通に参拝するよりお百度参りをするほうが、より神様や仏様にお願いを聞いて貰いやすいのかもしれません。
まとめ
お百度参り鎌倉時代初期にはすでに定着していたとされる、お参りの方法の一つです。
見られない方がいい…とか、裸足の方が効果があるという説もありますが、見られない方がいいからといって、夜お百度参りをするのは神様を怒らせてしまったり失礼にあたるからよくないという考え方もあります。
お百度参りは、100回同じ神社やお寺に入り口まで戻って参拝や繰り返すことです。どうしても聞いて貰いたい願い事があるときは、お百度参りをしたらもしかしたら願いが叶うかもしれません。
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