これはかつて、東京都西部のスーパー従業員3人が射殺された『八王子スーパー強盗殺人事件』に関する記事の【パート9】です。本編をお読みになる前に、ぜひとも【パート1~8】をお読みください。
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「八王子スーパー強盗殺人事件」:識者による考察
いよいよここからは事件の考察パートです。本記事筆者 テンペ・ワゾウスキの考察に入る前に、まずは識者2人による考察を。(以下はあくまで考察です)
北芝 健の考察
北芝 健 (きたしば けん)
元警視庁刑事、公安警察という経歴を持つ警察ジャーナリスト。いわば”その道のスペシャリスト”である。
長年培った自身の経験から本事件を考察。
中国系、東南アジア系の強盗団による現金目的の犯行。
稲垣さんを拳銃で脅したがこれが叶わなかったので、現金は諦めた。しかし顔を見られてしまったために3人を殺害し、逃走。
実行犯、店舗周りの見張り、車での逃走のための運転手。現場にいた犯人は少なくとも3人はいたのではないか。また、犯行の計画や情報収集など、ほかにも事件に関わった人間がいる可能性もある。
苫米地 英人の考察
画像引用:リスタ!
苫米地 英人 (とまべち ひでと)
脳機能科学者。カーネギーメロン大学博士(アメリカ)。
その他多くのアカデミックな肩書きを持つが、ビジネスマンとしての顔も持つ。肩書きは多すぎて書ききれない。多分野に渡り活躍する、自他ともに認める天才。
かつて、オウム真理教によるマインドコントロールからの解放に尽力したことで有名。ちなみに筆者は苫米地氏の往年のファンである。
天才の視点から本事件を考察。
事件当時、稲垣さんは”近々、5千万円の保険金が入る”と周囲の親しい人間に漏らしていた。
犯行の様子が殺しのプロによるもの。裏社会の危険な話に首を突っ込んだ末に”消された”。
北芝氏の考察の方が現実味があり、真実に近いという印象。筆者の考察もこれに似ている(詳しくは後述)。
「八王子スーパー強盗殺人事件」:本記事筆者 テンペ・ワゾウスキによる考察
ここまでお伝えした情報を基に、本記事筆者 テンペ・ワゾウスキが導き出した本事件の真相は以下のとおり。
「ナンペイ事件」は、”素人”が単独で無計画に起こした事件ではない。
本事件の犯行はいわゆる裏社会の犯罪組織によるものであり、組織的かつ綿密に行われた。この犯罪組織は中国人による(または中国人を中心とした)組織である。この事件の目的は売上金であった。当時、「ナンペイ」周辺のスーパーやパチンコ店で強盗事件が起きていたが、これら事件と本事件を起こしたのは同一組織。
事件当日に店内外で目撃されていた不審者は「偵察役」であった。不審車両として目撃されていた白い車も組織のものであり、この車は「偵察用」兼「逃走用」。
当日の犯行は5人で実行された。それぞれの動きは以下のとおり。事件当日 犯行までの様子
遅番従業員が勤務開始後(17時以降)、偵察役が定期的に店内の様子をチェック。女性従業員だけの日であることを確認。尚、店内・店頭の偵察は2~3人で行い、間違いなく”女性だけの日”であること、その他イレギュラーがないか入念に確認。ちなみに白い車で偵察をしていたのはリーダー格の2人である。
閉店後、被害者3人が事務所内へ入ると、車中でスタンバイ1人(逃走時の運転手)、事務所階段下に1人(実行役)、店舗の周囲各所3人(見張り役)を配置。
彼らは当然のことながら事前にリサーチしており、店のことは充分に把握していた。以下がこの店を犯行の対象にした理由である。
- セキュリティが甘い (夜間の従業員が女性2人だけになる、しかもその内のひとりに未成年がいる)
- 事務所が店から独立している(売上金の所在が明白、襲撃しやすい)
- 利用客が多い(ある程度の売上金が見込める)
- 盆踊り大会会場の近くである(銃声をかき消せる) ※これはプラスα的要素であったと考えられる
さらなる筆者の考察は【パート10】にて。いよいよ完結。