憎い相手をうらみ、まじないをかけることを「呪い」といいます。

「呪いなんて迷信」「非現実的」「昔の話でしょ?」

そう思っている方も多いでしょう。たしかに昔の日本では、呪いの力をつかって怨霊をしずめ、国を守り、敵将を倒してきました。

元寇のときに「神風」を起こし、第二次世界大戦でルーズベルトを呪殺した呪術のお話は、コチラの記事でも紹介しましたね。

ですが呪いは、科学全盛の現代においても用いられています。

そして呪いは、「効く」のです。

中には新聞に載った事件や、実際に人が死んだ呪いも多々あります。公害が騒がれていた頃の「呪殺祈祷僧団事件」や、2015年の「JKS47」は、見たことのある方も多いかもしれません。

今回は、そんな現代日本に起こった呪いの事件を紹介していきます。

新聞にも載った4つの現代呪術事件

1959年、秋田県秋田市で事件は起こりました。

ある日Tさんは突然、胸の痛みを訴えて倒れました。入院したものの医者にも原因はわからず、Tさんの容態は日に日に悪くなるばかり。

しかしTさんの交際相手が、「Tさんはワラ人形の呪いをかけられている」と警察に相談したことで、事件に発展。

警察は捜査の末、近所の神社で「丑の刻参り(うしのこくまいり)」を行っているHさんを発見。警察は苦難しながらも、Hさんを脅迫容疑で逮捕しました。

すると、Tさんの病状が途端に回復したのです。その回復具合には、医者も驚いたほどでした。

丑の刻参りとは、呪いたい相手を模したワラ人形に釘を刺す、古くから用いられてきた有名な呪術です。

なんとも奇妙な話ですが、当時の地方新聞に載り、現在でも法律の判例集にはかならず載っている有名な事件です。

容疑自体は「脅迫」ではあるものの、呪いをかけているHさんを逮捕したということは、警察も呪いの効力を認めたということになります。

同様の事件は、1977年の埼玉県浦和市1984年の福島県いわき市1989年の新潟県新潟市でも起こっています。

なかでも1977年と1989年の事件では死者もでています。

公害の被害者を救うために立ちあがった? 呪殺祈祷僧団事件

当時の呪殺祈祷僧団の写真

出典:上杉清文「1968年の思想と立正安国」シリーズ日蓮第5巻『現代世界と日蓮』春秋社、2015年

戦後最大の呪いの事件は、なんといっても1970年の呪殺祈祷僧団事件でしょう。

高度経済成長期、日本は敗戦国でありながらも奇跡の復活を遂げていました。

しかし、光あるところには必ず闇がつきまとうものです。日本でもっとも公害が問題になっていた頃でもありました。

水俣病・新潟水俣病・イタイイタイ病・四日市ぜんそくといった四大公害病は、教科書で習った方も多いと思います。

重症患者が後を絶たないなか、原因となる汚染物質を排出している企業の経営者のほとんどは、「自社との因果関係はない」「被害者への謝罪もしないし保証もしない」と、利益を優先し、被害を拡大させました。

そんななか立ちあがったのが、「公害企業主 呪殺祈祷僧団」です。

呪殺祈祷僧団は8人の密教僧によって発足した団体でした。

「汚染物質を垂れ流す工場・企業の経営者を、密教の呪術によって地獄に連行する」と宣言し、当時の新聞にも載りました。

彼らは黒地に「呪殺」と白く染めぬいたノボリを持って全国を巡り、工場主を呪い殺すべく祈祷(きとう)しました。

「本日ここに壇上を結界し、大聖不動明王を勧請して悪鬼全国公害主に鉄槌を下す」

「仰ぎ願わくば、この法をもって公害企業主、地獄冥府に落ちん事を」 

という願文を書きつづり、数時間にもおよぶ「調伏法」の儀式を企業の玄関先で執り行ったそうです。

調伏とは、神仏の力を借りて敵をねじ伏せることです。なかでも元寇のときに「神風」を起こし、第二次世界大戦で米大統領ルーズベルトを呪殺したように、真言密教の呪術は絶大な効力をほこります。

3ヶ月にわたる祈祷の結果、約1年後には数社の幹部が病気や事故、自殺などで死にいたりました。社長や株主が死亡した企業もあり、呪殺の恐怖から発狂した者も出たといいます。

やがて加害企業たちはみずからの問題を認め、裁判ではすべて被害者側が勝訴しました。

呪術と関係者の死を結びつける科学的な根拠はありません。

しかし関係者が次々と死にいたり、責任を認めなかった企業たちが手のひらを返したように降伏したことは事実です。

令和でも呪殺? JKS47 VS 安倍政権

霞が関で「呪殺」祈祷会を開催するJKS47

画像引用元:https://www.j-cast.com/2015/08/28243837.html?p=all

そんな呪殺祈祷僧団ですが、なんと平成の世に再結成したことは知っていますか?

20158月、脱原発・戦争法案反対を掲げ、安倍政権に立ち向かうべく再結集。「呪殺祈祷僧団四十七士」と名乗り、ちなみに略称は「JKS47」と、なかなかキャッチーです。

JKS47は東京・霞が関の経済産業省庁舎前で「呪殺」祈祷会を開催しました。彼らの配るビラには、「安倍政権退陣」「死者が裁く」などといった言葉が躍っていたといいます。

しかし安倍政権も黙ってはいません。モチはモチ屋、呪術には呪術です。

「池口恵観(いけぐちえかん)」という真言密教僧がいるのですが、実は多くの政治家と親交があり、「永田町の怪僧」とも呼ばれています。

もちろん現首相である安倍晋三も心酔し、彼女の祈祷に頼ることもあるとか。

もしかしたら令和の東京で、JKS47 VS 安倍政権の呪術戦争が起こっているのかもしれません。

あなたが知らないだけで、現代日本のいたるところに呪術は渦巻いています。

このことを知ってしまったあなたの日常は、今までとは違った非日常に変わってしまうでしょう。

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